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【大地をアートする農。夏休みの匂い】

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気がつけば8月。お盆前の慌ただしさであります。
年々季節の巡り方が異常に早まってきている気がする昨今。
札幌にいてもたとえば都知事選挙などで、インターネット時代には
そういった地域間であまり距離感を感じません。
札幌は北海道という広大な地域に
真空地帯のように移植された人口集中地域なのだといつも思う。
それでもたまに、ちょっと足を伸ばして遠出することがある。
そうすると開拓時代からめざしてきた北米的な農業景観が
あちこちに広がっていてくれる。

最近、景観の中でも農的な人為がもたらすものが
注目されてきているように感じています。
写真は倶知安の北部地帯で撮影したもので、
小麦の畑のようですが、考えてみると農業生産って、
生産物がひとの口に入っていのちを育んでくれると同時に
こういった大地に色づけしたアートキャンパスを見せてくれる。
いま農業は6次産業化などといわれていますが、
たしかにこういう景観コントロールをしているという意味では
大変大きな「価値創造」をしているとあらためて強く思います。
どんなアート作品にもできないような感動的光景を
巧まずしてひとに感受させてくれる。
なにげないこういう光景を見ていると
ある回生にも似たような、そんな心象が広がってくる瞬間がある。
やっぱり人類が人類らしくある、いちばん大きな要素は
このような景観を支配する活動を創造したことだと思う。

そして現代生活でも
お盆休暇など、こういう自然の営み・リズムと回生するのがいかにも似合う、
そういう制度的仕組みを人間は作り出してきている。
人類的な営為を見ることで、なにかしら、こころが安らぐモノを感じる。
「夏休み」の匂いが漂ってくるような気分でおりました。

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