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ミサイル発射〜アジア外交

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ブログを書こうと思ったら、朝から北朝鮮の件でニュースはいっぱいですね。
まことに困った国家がごく近くの隣人として存在している。
国際的な共存のための約束事を遵守する意志のない国家。
そういう意味では、「ならずもの国家」そのものといえる。
東西冷戦構造が終焉して以降の世界は、
唯一の超大国・アメリカが肥大した軍事費の維持延命としか考えにくい
「ネオコン」路線で、石油利権に絡む地域の国家を挑発し、
「悪の枢軸」と見立てて攻撃したり、その構えを見せたりして
地域的な緊張は高まってきていますね。
そうした文脈の中に、この北朝鮮の問題もありはするけれど、
どうも八方ふさがりで、難しさを感じるのは
この北東アジア地域での、「外交関係」というのが
各国とも、歴史的に経験が少ない、という点にあるのではないだろうか?
ここ150年くらいの国家関係としては、
欧米列強の植民地政策・収奪がこの地域の基本的な圧力だったのは事実。
日本が明治維新を経て、富国強兵路線をとってきたのは
欧米列強という、巨大パワーから独立を確保するという側面が
大きかったのだと思います。
とくに北東アジアでは、不凍港を求め続けたロシアの軍事的脅威が
基本因子としてあり、その脅威に対して、いわば防衛的に
日本の国家戦略は起案されていたと思う。
そのとき、同胞であるべき中国、朝鮮の非近代的な、
いわば危機に鈍感な事大主義的な国家姿勢という問題があったのでしょう。
そういう条件の下に、日本のアジアへの侵略があったのでしょう。
征韓論の根源にこうした議論があったといわれます。
その後、日本の北東アジア侵略の戦争がありましたが、
その結果としての敗戦後の、日米同盟関係という基本因子が
この地域の中での巨大パワーになっていると思います。
日本自身はそう考えてはいないし、いざというときに
本当にアメリカは日本のために血を流すのかどうか、という問題はあっても。
北朝鮮の現在の外交態度は、強大な日米同盟に対して
どうしたら、北朝鮮、というよりもその国家権力エリートたちが延命しうるか、
ほとんど、戦争的な手段でしか、その道を見いだせないことを表しています。
中国にしても、同様にこの強大な日米同盟に対して
自分たちの国家戦略をいかに貫いていくのか、
いわば、「弱者」の戦略で外交路線を起案しているに違いないのです。
日本という国家にとって、この日米同盟というのは
軍事的選択としても、経済的なスタンスとしても
誰が考えても、これしかありえないという「国家戦略」だと思うのですが、
経済的な力量を付けてきた中国や、
世界の中で危険な孤立化を深める北朝鮮にとっては
正面の敵として認識しているだろう、ということを理解する必要がある。
そういう観点から考えていくと、
軽はずみな対応は問題だし、平和国家としての日本が試されているともいえる。
でもしばらくは、こういう外交的な関係性は継続するでしょうね。
韓国はやはり、伝統的にも経済的にも中国志向だろうし。
ということで、きょうは国際政治テーマでした。
あすからは、また住宅ネタに戻します。

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