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尊皇攘夷に似た 中国「反日民主」

中国の内政的矛盾が無視し得ない段階に差し掛かってきている。
鄧小平の改革開放路線以来、
基本的に日本型の経済戦略をとって発展し続けてきた中国だが、
江沢民は、中国の発展が基本的に日本の経済協力によって
そのインフラ整備が進み、
あたかも自民党支配の構造も、中国共産党一党独裁と
アナロジーしながら、経済発展をしてきた事実を
愛国教育の徹底によって、反日の感情を扇動して覆い隠すように仕向けてきた。
拝外感情の刷り込みは、とくに日本に対しては素地もあって
中国国内の安定のためには格好の対象になったのかも知れない。
外交的問題と言うよりは、
中国国内政治的な問題の外化という側面のほうが、
いわゆる「反日」という運動エネルギーとしては大きい。
どうもそのようなことであるということが、見えてきている。

まぁ、日本としては悩ましいけれど、
他ならぬ日本も、明治の変革期直前には
きわめて排外的な「尊皇攘夷」という思想が、
錦の御旗のように振りかざされて、
それを幕府も実行する、とさせられてきた経緯を持っている。
国内的な理由であって、対外的には薩英戦争等の経験から、
それが常識的に無理なことはわかっていた。
ただ、政権を幕府から簒奪し、
薩長連合政府を樹立するための口実として利用されたに過ぎない。
いま、中国で起こりつつある動きは
どうもそのように理解し、対処していくべき事柄のように思います。
反日という考え自体は、中国共産党権力にその淵源を持っている。
その中心は江沢民的な勢力一派だろう。
これは、江戸幕府の水戸藩・会津藩のようにも類推される。
ただ、水戸藩・会津藩ほどの純粋性はないだろうと思われる。
かれらは、権力維持のために排外主義を使ったに過ぎない。

中国民衆は、反日を仮面として装いながら、
これならば、意思表示をしてもいいのだと巧妙に気付き、
それを突破口に、民主的要求を発信しはじめている。
中国という国が、国家独占資本主義を
中国共産党一党独裁のまま、長きに亘って継続していくのか、
政治的民主化という苦しみを経験せず、
開発独裁型権力のまま、スーパーパワー国家になっていくのか、
すでに現状への不満を列記したプラカードや横断幕が出現していることを考えると、
天安門事件のような一触即発の事態も考えられる状態が近づいているのかも知れない。
巨大な国民監視社会が前提になっているのが現状だけれど、
そんな状態が永続すると考える方がやはりおかしい。
政治的民主化は、この巨大国家に本当に実現するのか、
どうもわれわれは、歴史の胸突き八丁をいま、見ているのかも知れない。

<きのうはついに札幌、初雪でした。夜は小樽にいたのですが、
小樽では、土砂降りのような雨。お酒が入ったので汽車で移動しましたが、
自宅近くの「琴似」駅に下りたら、ごらんのような雪景色。>

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