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【住宅投資意欲4月の底から6月へ急回復】



一社)住宅団体連合会という大手ハウスメーカーの業界組織が
「新型コロナウイルス感染症により落込んだ経済の早期回復に向けた
経済対策要望」を、7月13日に国土交通省住宅局に、7月14日には
経済産業省・環境省に経済対策要望を提出したという一般へのHP発表。
その発表文中に、上記のような「アンケートデータ」が添付されていた。
いずれも大手ハウスメーカー対象の調査データですが、
おおむね現在のユーザーの「心理状況」は表現されている。
図表はそのなかでの説明資料。この図表からは新型コロナによる
「社会収縮」の凄まじさがマジマジと伝わってくる。
とくに「住宅展示場新規来場者数」の推移を見ると、
3月で大きく下降が始まり、4月には対前年同月比80%を越えるダウンぶり。
5月には若干の上昇が見られたけれど、ほぼマイナス80%レベル。
一方で6月には「緊急事態宣言解除」があって、20%ちょっとのマイナスに収まった。
この「ユーザー心理」動向が全体の傾向を示していると思われる。
各ハウスメーカーの受注状況を示す「戸建て・低層賃貸」受注状況は
完全にパラレルではなく、3月・5月が「底」を打った状況だけれど
6月にはどちらの指標も上昇傾向を示している。
やはり全体として、「緊急事態宣言」の動向によって経済状況が連動している。
いまの感染拡大傾向のなかではあっても、経済をどう回すべきなのか、
知恵と工夫で対処していくことが求められているといえる。
ひとは感染症で健康被害を被るけれど、経済が止まれば食べても行けない。

このような住宅業界のマクロデータと呼応するように、
3つめの「消費マインドの動向」も、4月で底を打って5月6月とマインドは
徐々に「経済復興」の指標を示し始めていると言えるでしょう。
日本は10月に消費増税があったので、そういうマイナス要因に
この新型コロナが「追い打ち」というような状況であることは間違いがない。
住宅分野では、4−5月の「住宅展示場来場者数」の極端な落ち込みが
とくに注文住宅の場合の「プロセス時間」のタイムラグとして
今後の受注状況に対してどういう「跛行」原因として影響してくるか、
今後の展望の注意ポイントだと思われます。
やはりユーザーは、いざ住宅を検討するには一定の「準備期間」を要するので、
その時間的な長さに変化がないとすれば、影響は避けられない。
こういった状況に対して、作り手の工務店などでは国の「補助金・助成金」が重要。

上は工務店の全国組織JBNの調査ですが、早い4月段階でも
こういった国の手厚い「中小企業経営防衛策」への高い関心が見て取れる。
作り手のスタッフの雇用の安定、企業の経営保全への手当てが、
比較的に幅広く行き渡っていることが見て取れる。

さてこのような状況が4−6月の「住宅業界」マクロ指標。
こういうなかでどのような「対応策」が有効であるか、情報力を高めて
個別顧客へのアピールを考えていくことになる。
このようなキビシイ状況だけれど、一方で「おうち時間」の充実という
住宅「品質」への興味は広範にユーザーに起こってきている。
テレワークの普及は、2拠点居住などの前向きな住宅投資も掘り起こすと思われる。
既存の住宅価値感〜岩盤的な「利便性志向」の一部決壊が予測される。
都心への通勤利便性に代わって、家で過ごす時間の充実、価値感向上に注目。
いわば、「住む品質」が問われる局面になるのではないか。
誌面にしろWEBメディア、情報拡散にしろ、Replanでは住生活の豊かさに向けて
大いに情報掘り起こしを行っていきたいと考えています。

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