先日いまは関西にいる息子からLINEで「お願い」が寄せられた。
「6月13日の道新って手に入る?」
「なんだそれ?」
「好きなゲームの一面広告出るんよ」
日付を今確認すると6月3日になっている。
10日もあとのことを知っていたということなので、
「好きなゲーム」というものが持っているファン心理というのがほの見える。
で、当日13日に再度プッシュの知らせ。
「道新!」
ということで、「了解。7-11で買ったよ」と返信。
そうしたら横合いから娘の声。
「セブンイレブンをそんな書き方してるひとはじめてみたwww」
ということで、表現についてキビシイチェック・・・まったく(笑)。
で、新聞をカミさんが恐る恐る広げてみたら、
2ページぶち抜きでの全面カラー広告。
まったく脈絡不明ながら、特定キャラが「富良野」ラベンダー畑にたたずむ図。
ふむふむと、それなりの納得感に包まれる。
写メを撮って送ってあげると「サンキュ! あざ!」との返信。
で、新聞本体を郵送で送った次第。
全経過について説明はなかったし、聞き取りするほどでもないけれど、
なんとなく「ゲーム」というものが新しい日本人の共有文化だと理解できる。
わたしのような昭和中期生まれ人間では、
「マンガ」雑誌に対して抱いていた「新興文化」感が、近似している。
いまではこういうゲーム企業がそうした文化を担っているのだとわかる。
このことを取材記事構成しているニュースページがあった。
J-castニュースというWEBメディア2020年05月04日記事。
「FGO、新聞への大型広告で大反響 コンビニでは品切れ報告、転売も…11紙横断で」
〜スマホ向けゲーム「Fate/Grand Order」(略称FGO)のキャラが
ご当地の風景に登場する新聞広告が地方紙などに次々掲載され、
ツイッター上などで大きな反響を呼んでいる。
「やべぇ可愛い!!」「凄いイイ写真映えですね」「絶景とのコラボはサーヴァントが
実際に訪れたみたいで感動しました!」。
ツイッターでは2020年5月4日、FGOファンからのこんな歓喜の声であふれた。
(中略)新聞広告のコレクションに走るファンも多いようだ。
「コンビニ駆け回った」「8軒目でようやく埼玉新聞見つけたw」
「どこ行っても無いのしんどい…」などと、
ちょっとした新聞の争奪戦にもなっているようだ。
また、メルカリにも、新聞広告が1部500~1000円ぐらいで
大量に売りに出され、次々に落札されていた。〜
っていうような、キワモノ的盛り上がりぶり(笑)。
いい年をした中高年オヤジですが、なんとなく共感は持てる。
なにより、アナログな「新聞広告」を、記事内容とはまったく無関係に
一種のブームづくりのために利用するアイデアのユニークさに感嘆した。
わたしもだけれど、その新聞はもちろん記事を見ることはなかった。
ただひたすらに「広告をチェックする」ためだけに購入した。
わたしが広告代理店勤務のころには、新聞記事に強く注目している読者に
「こっちも向いてみてね」と広告を作っていた気がする。
このゲーム世代企業広告に、そういうニオイはまったくない。
なにか、新しくてオモシロいことが始まりそうな予感がする。・・・
Posted on 6月 16th, 2020 by 三木 奎吾
Filed under: 住宅マーケティング, 日本社会・文化研究
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