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【安倍政権「生涯現役」働き方改革提唱】

きのうの日経新聞に、安倍首相のインタビュー記事が掲載された。
自民党総裁選挙が間近に迫ってのタイミングなので
保守政治家として経済最優先の姿勢を政策発表として
日経新聞との単独インタビューのカタチで発表したものと思われる。
その提起はタイトルでは「首相・働き方「生涯現役」へ3年で改革」というもの。
政権が進めてきた「働き方改革」の第2弾という位置付けとされていた。
 以下、日経の記事より〜
安倍晋三首相(自民党総裁)は3日、日本経済新聞のインタビューで
「働き方改革の第2弾として生涯現役時代の雇用改革を断行したい」と述べた。
自民党総裁選(7日告示―20日投開票)で勝てば任期は2021年9月まで3年延びる。
最初の1年で生涯現役時代にふさわしい雇用制度を構築し「次の2年で
医療・年金など社会保障制度全般にわたる改革を進める」と強調した。
高齢者にも働きやすい環境を整えたうえで、社会保障制度の抜本改革に乗り出すという
2段階で取り組む考えを示した。次の総裁任期中の課題として
「全ての世代が安心できる社会保障制度に向けて3年かけて大改革を行いたい」と語った。
 雇用改革では「65歳以上への継続雇用年齢の引き上げを検討する」と明らかにした。
民間での高齢者雇用拡大の取り組みを後押しする姿勢を示した。
 生涯現役時代を前提とした社会保障改革では、年金制度に関し
「70歳を超えても受給開始年齢を選択できるようにする」と明言。
健康な高齢者を増やして医療保険など財政負担の削減につなげるため
「予防・健康へのインセンティブ措置も強化したい」と述べた。
 首相は働き方改革と社会保障制度改革を「ミックスすべきだ」と指摘し
「投入される労働力が増えれば成長にも資する。税収も入るし社会保険料も
プラスになる」との見方を示した。2つの改革を連動させた取り組みを通じて
「給付と負担のバランスをしっかり考えていきたい」と述べた。〜引用以上。

国民医療は世界最先端といえる社会をわたしたちは持っている。
この結果、まれにみる高齢化社会が実現できた。
しかしそれを大きな「資産」として活用することは、なかなか出来なかった。
むしろひたすら、年金が破綻するのではというマイナスオーラのネタだった。
こうした閉塞状況に対して政治として「生涯現役」というテーマを上げたということ。
政治という社会現象の意味は、すべてが国民の生活の安定、向上だと思う。
国防、外交努力というモノも、結局はこの目的に従属することがら。
したがって、われわれが政治に期待するものはなによりも
社会経済が安定し、個人としての暮らしに将来展望を持てるということに尽きる。
そのための国家運営を政治に期待し一票を投じるのが民主政治の基本。
そうした「政治への付託」のありかを、明瞭に為政者が自覚しているかどうか、
さまざまな政治日程を通してそれを見ることができるけれど、
事実上の明白な「権力闘争」である与党総裁選挙は、ひとつの大きな機会。
そこで、安倍さんは日本社会の構造問題である「高齢化」社会への
提言として、「生涯現役」概念を提起した。
もうひとつの大きなテーマである「少子化」については努力はできても、
結局は個人個人の意志決定の問題であり、政治が表立ってあれこれ言うテーマではない。
こちらは、社会全体の問題であり、政治は過度の干渉はすべきでない。
それに対して高齢化については、いま現実に選挙権も持っている世代が
主体的に関与しうるテーマであって、論議を持つことはきわめて自然。
先進国中でもっとも高齢化社会のありようと先端的に向き合わざるを得ない
日本社会にとって最大のテーマと言える。
・・・大変興味深い政治提言だと思った。まったく自分自身の喫緊のテーマでもある。
今後、この論議が深まっていくことを期待したいと強く思った次第です。

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