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【全国から「南幌きた住まいる」視察希望】


さて、完成オープンからこのブログでも紹介した
「きた住まいる南幌モデル住宅群」ですが、
7−8月に、全国の多くのみなさんが「視察見学」に訪れる予定が進行中。
ちょうど2−3年前に大規模に建てられていた神戸市近郊の
「里山住宅博」のようにプロの作り手のみなさんの関心を呼んでいるようです。
7月19日には東北フォーラムを主体としたみなさん。
こちらは全国から大型バス2台で来られる。総勢で70-80人超になる予定。
メンバーには東大の前真之先生なども名が上がっていて、
見学会終了後には、札幌市内ホテルで大規模な意見交流会も企画。
なお、平行日程で日本建築学会前会長の吉野先生も見学される予定。
さらに8月1-2日には新住協札幌支部の一般セミナーが予定され
そこに里山住宅博でもメインの住宅を設計された堀部安嗣さんが
講師として来札される機会があり、それに鎌田紀彦代表理事も参加される。
で、2日に午前中、この南幌見学の予定があるのです。
こちらでも見学中、および終了後、両氏を交えての
活発な意見交換会が予定されているようです。

最近は温暖地の作り手のみなさんの「高断熱高気密」への関心の高さが
2020年の「義務化」を踏まえてきわめて活発だと思います。
窓メーカーのYKKさんも全国の工務店に自社のトリプルガラス入り製品を
拡販する目的で全国各地で工務店向けセミナーを開催して
年々、こういった意識が高まって行っている。
北海道がほぼ半世紀ほどかけて、その小さなマーケットでやってきたことを
全国規模の市場サイズで、プレーヤーも全国企業が担って
大きな動きとして取り組んできているのだと思います。
人口減少、新築棟数の減少局面をにらんで、工務店の生き残りは
こうした高断熱高気密技術がポイントになるという流れが強まっている。
たぶん、人口減少が進展しても残り続ける建築需要はあり、
そのときのプレーヤーは、それでも「指名」される工務店だけが残っている。
その段階では大きな市場変容が起こっていて、大量の工務店は
市場退場を余儀なくされるという危機感が強まっているのでしょう。
北海道でもここ10年で、工務店の数は3-4割減少し、
2割減った新築需要をめぐって市場形成されたけれど、
そのなかで「強い工務店」はむしろ棟数を伸ばしてきている。
たぶん、北海道で起こった現実が全国で拡大した形で起こるという
そういう広範な市場心理が作り手の側に高まってきたということ。
しかしセミナーなどでアタマでは理解してもそれだけでは「売れない」。
なかなかリアルを想像しにくい。そんな状況の中、実際に建てられた住宅は、
百聞は一見にしかず、の例え通りで大きな気付きに繋がる。
とくに北海道で最先端的な地域工務店+建築家という組み合わせは
「性能とデザイン」そのものと、わかりやすいのでしょう。

こういった背景で多くのみなさんの関心が高まっていると思います。
わたしどもとしても可能な限り、こうした全国からの接触意欲に応えたいと
いろいろ準備に協力しております。
こうしたことは同時に、家づくりでの地域工務店や地域建築家のパワーが
大きな市場要因に成長していく過程であるかも知れません。
これまではあくまで地域レベルでの動きに過ぎなかったことが
全国に拡散しやすくなってきているし、プレーヤーの流動状況もある。
また、北海道ではとくに海外からの住宅需要も高まってきている。
住宅市場は「減少」に向かうだけではなく「流動化」していくのかも知れません。

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