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足利氏菩提寺の霊廟塔

ばんな寺というのですが、
どうしてもパソコンでは漢字が出てこない。
きっと当用漢字ではないのですね。
足利氏というのは、その出身地、足利市でもそれほど
大きな存在というわけではないような気がします。
有名な足利学校にしても、その隆盛に務めたのは
むしろ後の世のかれら一族の補佐者であった関東管領家・上杉家であって
どうも氏族と土地との関係が薄く感じられる。
足利氏は日本史上では巨大な存在であるのに、
南北朝動乱期で朝敵とされたような存在であったので、
明治以降、あまり良く引印象されていないのが続いている気がします。
同じ、源氏の政権である鎌倉が大きく注目されているのに対して
足利は、同等の歴史位置を持っていると思うのに
そういうふうにはとらえられてきてませんね。
で、わたしこのお寺の霊廟建築を見てからちょっと好きになっていまして、
今回、たまたま取材が近くだったので、
ちょっと脚を伸ばしてきた次第です。
一点、確認したいこともあったのですね。
それがこの写真であります。
屋根垂木の流し方というか、納め方を確認したかったのですが、
案の定、やはりこの写真のように放射線状に配置されていました。
この霊廟建築は2層構造なのですが、
これは上層部分で、一方の下層部分の屋根垂木は
一般的な社寺建築の隅角部のように両方向から
隅角に向かって45度の角度で収められています。
前にもブログに書きましたが、
どうしてこういうふうに隅角部の作り方を変えるのか、
ちょっと興味を持っていたのです。
このように確認してみると、この様式は
霊廟目的の建築のその素性を表現したものなのではないかと推定されます。
社寺建築の経験者などに確認したいところではありますが、
そういう建築専門家は
いわゆる設計者とか、工務店ではなかなかわからない世界。
ちょっと異質な伝統的建築の部分なのですね。
そういうことなので、北海道では聞いてもほとんど誰もわからない。
まぁいろいろ勉強になる次第であります。
それにしてもこの建物、かっこいいんです。
塔が丸くなっている、その太さのバランスもいい。
なかなか昔のデザイン、頑張っております。

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