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【東京より費用2倍・時間3倍「近くて遠い」青森-北海道】


北海道のすぐ南に位置する青森県。
気候風土としては本州ニッポンのなかで一番近縁的な地域です。
なんですが、こと移動交通費比較で考えると、
北海道からは東京や関西方面よりも、より割高な訪問地域になります。
関東、東京へは片道で1万円を切るような航空チケットも一般的。
関西もまた、往復で2万円以内という価格破壊が進行中。
なお、それらの移動時間はおおむね2時間以内で到着可能。
ところが、青森県へは価格的にも時間的にも「縁遠い」。
JR新幹線で青函間がつながったけれど、
独占販売もあって、料金はどうしても割高で札幌からだと片道で
総額 13,460円 所要時間 5時間11分
乗車時間 4時間43分というようになる。まぁ普通で考えれば
東京に行くよりも2倍くらいお金が掛かって、時間は3倍くらい掛かる。
飛行機利用でも、お金は東京よりも割高になって、便数も少ない。

きのうは青森県東部地域、いわゆる「南部」地方を行脚。
東北電力の方たちと話していて、移動交通手段の話題になって
青森県と北海道の比較対照で盛り上がっていた。いや、盛り下がっていた(笑)。
で、この南部、最近は「三八上北」という気象予報呼称もあるのですが、
こっちの方は北海道、札幌からはさらに遠く感じる。
そもそも飛行機では三沢ということになるけれど、
三沢に到着してもそこから八戸、十和田には移動する手段が限られる。
・・・っていうような「地域間関係」になっている。
なんですが、こちらの地域は良く来るようになって、
その雰囲気などが北海道に一番近いのではないかと思えます。
三沢には米軍基地があり軍人のためにツーバイフォー住宅が存在する。
そこで生活雑貨の類も、帰米するときに処分していくので
「アメリカ文化」が根付いている部分がある。
北海道も北米の文化が移植された地域性が色濃い。
そして寒さは、七戸や十和田の一部など、北海道と同一基準地域でもあった。
また、十和田は明治以降に計画された近代都市。札幌と似通う。
当然、住宅のビルダーさんたちも東京を参考にすることはほぼなく、
ひたすら北海道の住宅技術、文化を受容してきた経緯がある。
家づくりの基本的な考え方においてきわめて近縁関係なのですね。
それなのに、移動交通手段が限られて割高という、「近くて遠い」関係。
実査に取材をしてきての実感では、市場マーケット性では
北海道といちばん似通っていることは強く感じます。
地域ではふつうに300mm断熱住宅を建てるビルダーもいる。
一方で超ローコスト系ビルダーの市場性も高く存在する。
まぁいろいろと面白い地域性があるといつも思わされています。
住宅メディアとして「近くて近い」地域関係にしたいとさまざま活動継続中。
あ、人間性は、やっぱり一番親しいと感じますね(笑)。

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