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【氷柱はなぜできる? チラ見・建築女子マンガ04】


氷柱〜つららのことって、
雪があんまり降らない地域の人にとっては、
やっぱり体感的な理解ができないものなのだろうと思います。
関東以南、以西の平野部生活者というたぶん日本の人口の8割程度にとって
屋根に常時雪が乗っかっている事態への想像力は働かないし、
いまの時代の「エコ」から入ってくる省エネ理解では、
氷柱問題というのは、つながりが見えにくいだろうと思う。
現にそういう距離感を感じさせられる意見にも遭遇する。
省エネ住宅の旗振りのような方から、無理解が示されることもある。
北海道のある一定の年齢層以上の人間にとっては、
氷柱というのは、その原因との「常在戦場」感があるものなのです。
生成する原因は、マンガの下の一コマフキダシで説明していますが、
こういったメカニズムの解明から始まる「寒い家」との戦いがあった。
室内で暖房してなお、その熱を逃がさないためにはどうしたらいいか、
ということから基本がスタートしているのです。
そういった営為の結果として、断熱と気密の技術発展があり、
そのことが「省エネ」の基本要素技術になっていった。
北国人にとって氷柱は住宅改良のスタートに位置していることがら。

たしかに屋根に雪が乗っかる状態がなければ、
氷柱の生成もないので、断熱基本技術とは縁が感じられないのも
むべなるかなとは思うのですが、彼我の相違に改めて気付かされる。
北海道・札幌などでは氷柱は最近常時は見掛けなくなってきた。
断熱気密の技術が進んで、そういった欠損は消えてきたのですが、
しかし、津軽海峡を渡ると顕著に見えてくる。
東北北部は以南のニッポンと同じような家の建て方をしていて
ほかのニッポンでは雪が降らないから氷柱は見られないけれど、
雪が多く降る東北北部では、集中的に氷柱が見られるのですね。
他のニッポンの住宅を平行移動して北東北以北に持ってくれば、
ほぼすべてが超氷柱住宅になることはあきらか。
また北海道の現在の住宅でも
暖気が急に来て自然な融雪が進んで、その後急に温度低下がある場合、
主として外気温の急変にともなう小さな氷柱は発生する。
家からの熱漏れが原因ではなく、まさに太陽日射熱主因のもの。
しかし上のマンガの一コマのように、寒い時期に大成長する氷柱はない。
寒冷地住宅の原点といえるのが、氷柱のことであります。

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