さて山形の家、居間から臨む大開口部です。
上部は吹き抜けになっていて、2階部分の窓は4連のジャイロ窓が連窓になっています。
居間からは幅の広い縁側を介して左写真のように家庭菜園。
聞くと、結果的に広い敷地になったので、確保できたと言うこと。
ミニトマトなどがおいしそうに成っていました。
で、この大開口、幅が1間半ですから5.4m。
そこにペアガラス入りの引き違い建具が造作されています。
構造的には内側の丸柱で受けていて、
その外側に重量物の建具を仕舞い込む仕掛けが取り付けられています。
たぶん、構造をからめたら、この建具は成立しないだろうと思います。
まぁ、伝統的な日本スタイルの開口部では、
断熱気密を考慮しないので、簡単に構造部分の外側に既製品のアルミ建具で
というような簡易なもので済ませられるわけです。
右端には建具を仕舞い込む収納部があります。
建具が走るレール部分や、建具同士の気密性を担保する金物の検討、
さらに建具自体の詳細な性能と使い勝手の検討など、
まさにノウハウがぎっしりと詰まっている大開口部です。
さらに、白いハニカムサーモスクリーンがより性能を向上させています。
というような建具の構成で、こうした開放的な空間が
熱環境的にしっかり考えられて実現しているのです。
さまざまな素材。ガラスの検討から、枠の木の選定、
滑らせていくレールと建具の関係性など、建具屋さんとの仕様調整。
建築行程との段取り調整など、
たぶん、多岐にわたるポイントがあって初めて実現できていると思われます。
高断熱高気密の技術をベースに、
本州以南地域の夏場の快適性に対しての試行が
いろいろに工夫されてきている現実を見た、という気がしました。
Posted on 9月 10th, 2007 by replanmin
Filed under: 住宅性能・設備
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