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生涯非婚率って

最近、歴史人口とか、結婚の推移とか
そういうことに関するデータを集め続けています。
日本の今後のキーワードとして、
高齢化という大問題があるのですが、
これはこれまでの社会規範とかが通用しなくなる時代ということでしょう。
そういうなかで、この「生涯非婚率」という指標が論じられてきています。

わたしたち年代では、
結婚は、まぁ当然のようにするのが当たり前であって
そしてそれを社会的に宣言する「結婚式」というのが
大人社会への通過儀礼の最後に位置していたように思います。
このグラフを見ると、現在の結婚適齢期といわれる
右側の2つの年代で、うなぎ上りのようになっているのが見て取れる。
歴史的に見ると、江戸時代の都市、典型的には江戸ですが、
その状況がいまは全国に拡大してきている。
江戸という町は、地方から出てきた農家の次男、3男という
結婚できない男性たちが出稼ぎの果てに住み着いた町という側面があって
非婚者の割合が異常に高い社会だったそうです。
そういう背景があって、地方で人口が増え、それを受け入れた江戸では
人口調整的に機能してきたのだそうです。
どうも、現代もそういう局面になってきたのか。

住宅で考えても江戸の庶民にとっては、木造賃貸の長屋というものが
町家建築の主流だったのでしょう。
地方から出てきて、江戸で所帯を持てるなんていうのは
ごくごく稀なケースだったのでしょう。
一方で、高齢化というものの進展も有史以来のペース。
結婚の期間というものも、歴史の平均的には15年間程度が相当だったものが
いまや、50年から60年間の結婚期間になろうとしている。
これまでの社会の規範の多くが間尺に会わなくなるのも道理。
結婚の宣言形式も、家の存続という側面が大きかった時代とは
大きく変化せざるを得なくなってくるのですね。

社会保障としての年金などというシステムも
人口が増え続けていく社会でしか機能し得ないシステムとも考えられます。
まぁ、そんなことをまじまじと示すような
こんなデータを見続けていると、
こういう先にどんな社会がふさわしいのかと、
なかなか明確なイメージを持ちにくいことになってきますね。

北のくらしデザインセンター
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