最近の北海道住宅では暖房選択になかなか悩むところです。
基本的には空気暖房ではなく、輻射熱暖房の方が健康にもいいとされてきた。
札幌オリンピック前年のプレ大会の時に、選手村で大容量のエアコン暖房が
敷設されていたけれど、北欧の選手たちから不評で、
「こんな健康によくない暖房なら大会参加を拒否する」とまでいわれて、
当時、このような問題が起こりうると考えていた暖房メーカーの
輻射熱パネルが急速に普及したことがありました。
この事実が北海道での暖房にとってかなり決定的な要因になって、
北海道では基本的に輻射暖房が主流になった経緯があります。
その後、オール電化住宅で蓄熱暖房が急速に普及したのも、
それが輻射熱源としての暖房形式だったことで、
体感的に「カラダを暖める」機能性に於いて優れていたことがありました。
しかし3.11以降、電気ナマ炊きという批判が巻き起こって、
徐々に世代交代が進んで、いまは、コスト的にもっとも安価な
エアコン暖房を選択するケースが増えてきたと思います。
わが家の場合もいろいろな暖房を体感するべく、組み合わせて使って、
わたしの自室、といっても12坪ほどの大きな空間ですが、
ここではエアコン暖房を選択して稼働させています。
ただ、コンクリートブロック外断熱の駆体なので、
その「蓄熱性」に期待して、夜、就寝前にはエアコン運転を停止して
寝ることを普段は習慣づけていました。
どうしても空気暖房方式では過乾燥になってしまって、
とくにノドをやられるケースがあるとわかってはいたのです(泣)。
しかし、年末年始時期家を空けることが多かったので、
留守中にも連続運転をして放置していて、それを忘れて寝たりしていた。
で、1月2日になって、急にノドの不調を来してしまった。
あまりにも急な喉の痛みと言うことで、インフルエンザも疑いましたが、
5日になって行ったかかりつけ医さんの見立てで
最近はやっているというノド直撃型の風邪ということ。
で、クスリなど処方していただいていたのですが、この暖房については
懲りずに見過ごしてしまって、連続運転のまま過ごしてしまっていた。
夜、いくら寝ていても喉の痛みがなくならない。
ということで、ようやくこの過乾燥問題に立ち戻って気付かされた次第。
本日出張中の仙台のホテルで過ごしたのですが、
就寝前にエアコンを停止して、寒さには毛布の重ねで対応して
9時間ほど就寝しましたが、無事、クスリの効果も出て、
喉の痛みの症状は現在は劇的に緩和されました。
まぁそろそろ快方に向かう時期でもあったのでしょうが、
このエアコン空気暖房について、もっとその問題点を考えなければと
いまさらながらに気付かされた次第です。
もし連続運転させる場合には、どのような対応をすべきか、
加湿器設置などが効果的なのかどうか、
撹拌される空気暖房なので、その設置位置など工夫も不可欠だと。
空気撹拌型の暖房方式は、輻射熱暖房に比較して
やはり湿度・健康管理の点で、大きく立ち後れているのではないか?
輻射型暖房はパネル設置などで高額費用にはなりますが、
健康を考えたときには、より高品質な暖房と言えるのではないか。
そんなことを考えはじめております。
Posted on 1月 7th, 2017 by 三木 奎吾
Filed under: 住宅マーケティング, 住宅性能・設備
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