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ガード下焼鳥屋

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日本のサラリーマンの憩いの場として
いわゆる「ガード下の焼鳥屋」っていうものがありました。
仕事帰り、社内で連れ立って
「ちょっと、寄るか(笑)」っていうのが定番だった。
わたしも、石油ショック直後に社会人になって
まるで、人生を教えられるように
サラリーマンの先輩たちに連れられて、
やがては後輩たちを連れて、
こういう店に通ったものでした。
写真は、サラリーマンの街、東京新橋周辺のガード下風景。
電車の通る騒音がバックグラウンド音楽の基本リズムのようでもあり、
適当な間隔で、相手が何を言ってるかわからなくなるのが
お酒の酔いをこれまた適度に進めてくれる装置になっている。
自然、やや大声になってきて、
気兼ねなく、愚痴や議論が活発になってくる。
そういう喧噪が、通りに対してオープンになっているので
格好の宣伝方法になっていて
通りすがりのサラリーマンを吸引する磁場を形成していく。
「お、やっているな(笑)」って言う次第。
混み合ってくると、ドンドン、通路側にビールケースに板を渡した程度の
簡易的なテーブルがしつらえられていって
丸椅子が置かれたら、それで十分って言う雰囲気になる。
ビールケースの大きさはこういう事情も勘案したものになっているに相違ない(笑)。
しかし、よくしたもので、
そういう簡易な場所だから料金が安いという話は聞いたことがない(笑)。
パリのオープンカフェは美しく洒落ているけれど、
東京のガード下焼鳥屋も、丸天井オープンスタイルとしては
なかなかに味わい深い庶民文化だと思われてなりません。
小洒落た飲食店が多くなっているなかに
こういう雰囲気の店を発見して、懐かしくやっぱりうれしい。
さすがにカメラを向けられなかったのですが、
女性客の2人連れという方もいて、
微笑ましく、また時代の違いをくっきりと感じることも出来ました。
そんななか、昔の同僚と・・・。
ガンを患い、5年前に手術して、ことし初めに再発したという。
・・・・。余命、というような言葉が実感を持ってくる・・・。
そういう会話をしながら、という年齢になってきたのかと。
にぎやかな大声のバックグラウンドが
なにか、遠いように感じながら、時間を過ごしておりました。
北のくらしデザインセンター
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