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JIA建築家大会2008

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きのうから仙台に入りまして、
日本建築家協会の建築家大会に参加しています。
会場は、こういう大会らしく定善寺通りに面したメディアテークです。
北海道と東北と、たくさんの知り合いが集まっているので、
まぁ、次から次へと、あいさつばかりしている1日でした。
とは言っても、はじめて参加しましたので、
勝手がわからず、一応報道プレス側と言うことで、
開会式と、その後のメーンパネルディスカッションを聴き、
その後、懇親会に参加いたしました。
パネルディスカッションでは、出江会長が進めている
「建築家」職能認定活動を中心とした活発な論議が行われました。
世界的に、建築家職能の認定が大きな潮流になっている中で、
日本の現在の「建築士」制度の問題点を明らかにして、
制度的な改変を視野にしていこうということ。
法律の専門家の方から、制度の歴史的な経緯に詳しい方、
さらにいま、公共発注の建築設計業務で地方公共団体を提訴して
話題になっている、山本理顕さんも参加。
第3者的な立場から見ているので、いろいろ勉強になりました。
まぁ、ようするに
設計料はただでもいいですよ、という大手ゼネコンから始まる
日本の建築業界の風潮に対して、建築家の職能制度の確立を対峙させて
きちんとした設計業務の社会的認知を獲得させたいと言うことですね。
しかし、話題は多岐にわたりすぎた感があって、
シンプルに「良い建築が生み出されるためには、どういう制度がよいのか」
という軸線がやや、みえにくいなと感じた次第です。
そういうなかで、
国交省などの官僚システムの側から、
自動車などは、設計と施工は一体のものとして価格が設定されている、
という議論があると紹介されていました。
なぜ、建築も同様に考えられないのか、という立場。
さらに、現行の建築確認システムでは、
基準を満たしている申請に対しては
どのような建築でも認可されるという問題点の指摘がありました。
一例として、楳図かずおさんの住宅の周辺景観論争が
提起されていました。
で、ああいった個人の欲望発露に近い建築計画が
現状ではそのまま建築確認がなされるのは仕方ないにしても、
それに対して、意見を申し立てるような建築家は存在していない、
というような鋭い指摘がありました。
建築家という存在が、ただの建築施主の「代理者」として
社会的に存在している現実をどう考えればいいのか、
というような提起ですね。
う〜む、さすがに論議は根源的になっていて、興味深い。
残念ながら、時間の制約で、様々に提起された問題点は
論議未了、というようなことだったと思います。
しかし、これはやむを得ないでしょうね。
こういう基本的な論議が交わされると言うことでは
やはり意義深いものを感じました。
これから、それぞれのみなさんの発表をもう少し深く分析していきたいと感じた次第です。
ということで、本日は結論未了のブログです(笑)。ではでは。
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