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五十嵐淳さん新作住宅見学 01

きのうは久しぶりに北海道の建築家の住宅を見ました。
あちこちと飛び回っている日々なので、
ゆっくり落ち着いて札幌にいることが出来ず、
ご案内をいただいても、なかなか時間が合うことが少ない。
そんななかですが、
きのうは長らく抱えていた案件がようやく目鼻がついて
次の案件には若干の時間的ゆとりがある、
そういう隙間のような日程が奇跡的に実現しまして、
カミさんとスタッフも同行で、旭川郊外の家を見学してきました。

五十嵐淳さんからは、住宅見学会ごとに案内をいただいておりましたが、
ようやくにして近作を見ることができた次第であります。
建築家の仕事って、
実際に建物を体感するしか、なにかを語ることは出来ませんね。
実際に空間として切り取った建築が
どのように外部世界と関わって存在しているのか、
その空気感や、存在感その他をすべて感じて
そのうえで感じ取れたことをいくつか、
言葉を交わし合って確認していく、ということになるのだと思います。

今回の旭川郊外の家で見学しながら、
以前、かれが美幌町の「エコハウス」で提案していたような空間性を
実現させていたのではないかと感じ続けていました。
件の「エコハウス」設計競技では、私個人としては
彼の提案の革新性というか、建築意図に共感を覚えていたので、
それが採用されなかったことに残念な気持ちを持っておりました。
北海道という気候風土の中で、
コントロール可能な建築内環境を、予算の可能な限り大きく作って
そのなかに、北国人の基本的な夢の空間を作ったように思います。
確か、美幌町への提案では、
この基本ボックスは地元産の木材と高性能ガラスで被覆され、
内部とも、半外部とも言えるような
そのあいまいな空間領域の中に、2軒分のボリュームの住宅装置を配置していたと
記憶しています。
真ん中に大きな天窓を持つ水回りが、大きな空間領域を仕切っている
その様子は、その提案が実現したかった空間に似ている印象。
「家の中に大きな広場が実現している」
そんな印象に近いと思います。

いくつか、感じ取ったポイントがあるので、
それに即して、このブログで明日からも、何回かに分けてルポしていきたいと思います。
ただし、五十嵐さんは仕事の打合せが続いていて少ししか話を聞いていませんので、
あくまでもわたしの印象であることをお断りいたします。

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