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花鳥風月、雪・・・

一昨日までの東京では
知らず知らず、春を探しておりました(笑)。
ちょうどこの時期というのが、北海道と東京などの気候の違いを強く認識する。
空港を下りて、モノレールで浜松町に向かう車窓から
この時期らしい梅の花の開花をちらっと見る場所がある。
なんとなく体験記憶があるので、
不思議と東京の季節感のバロメーターと認識しているのでしょう。
そこの梅が咲いているのを見て
「あぁ、春を見てみたい」という思いを抱く。
で、ちょっとした道端に咲く、梅の花にカメラが向かってしまう。
花鳥風月は日本人の心理の奥底に眠っている基本感覚でしょう。
最近読んだ本では、日本人のこの季節に対する感受性の敏感さは
少なくとも、漢字受容による「文明受容」よりも古い感受性のようだとされています。
梅が咲く、桜が咲く、という季節にかけた
花たちに対する思いの強さ、共有する感受性というのが
いかにも「日本的」である、ひとつの証のようだと思います。
で、北海道にいると言うことは、
そういう感受性世界との共有性において距離を感じざるを得ない。
そういったある種の諦念と共生しながら生きてきた。

そんな北海道での暮らしですが、
きのうは中学校時代の恩師を囲んでの夕食会。
ことし80歳という先生のお元気そうな姿、話し声を聞かせていただいて
そこからの時間距離の長さを思って
感慨を持って過ごしておりました。
で、帰り道、妻がクルマで迎えに来てくれる時間まで
雪が融けていく時間が止まって、ある湿度の高さを持っていながら
しかし、冷え込んでいくそんな空気感に包まれていました。
東京で感じる花鳥風月とはまったく違うけれど、
この雪を巡っての花鳥風月の感覚、というものが
わたしたちの基本的な精神資産なのだなぁという思いもまた募ってきます。
昔の歌人たちが描写した花鳥風月の感覚世界に対して
現代の表現する感覚世界は、言葉だけではない音楽家やアーティストが
主要な表現者なのでしょうが、
こういう雪解けの瞬間の時間感覚を表現する手法はないものかと
自分の中で、こころをまさぐっておりました。
やはり、北海道、花鳥風月の次に
「雪」というひと文字が入ってくる感覚世界を日本人のDNAのなかに
刷り込んでいく使命があるのではないかと思われます。
ひさしぶりにお酒が入って、
そんな妄想の中の時間を楽しんでおりました。

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