先日の「空気調和学会」の講演会から
北見工業大学の小原伸哉先生の発表でたいへん興味深いテーマが示されていました。
省エネとか、省CO2ということは
世界的に競争のように叫ばれてきているなかで、
こういった分野で、技術の競争が起こっており、
やがて産業になる、さまざまな試みがいま、全世界で行われていると思います。
ルールが見えない時代になると、独創的な発見とか、開発って
どうも、あんまり日本の得意分野ではないのではないか。
スマートグリッドという概念も日本が発祥だと聞きましたが、
それはオバマさんが会見で方向性を述べたから広がった。
こういった新奇性への発信力、それ自体は日本は弱い。
一方で、今明確になってきているこの分野では、
大いに日本内部で動きが見えてきているのではないかと思います。
日本人は、競争のルールが明確になってくると
その力量を発揮できる、どうもそんな気がしています。
そういうなかで、
なにげなく発表されていたのですが、
この研究は、写真左のインド製の「水電解装置」を使って
水から水素を取り出して、
それを使って家庭のエネルギーを生み出そうという試み。
日本でも、大阪の方で取り組まれていたそうですがうまくはいかず、
それに対して、インドではだいぶ研究が進んで
この写真の装置がずいぶん安価に製造されているのです。
で、これをベースに日本のハイテク技術で挑戦中、ということだそうです。
住宅の外皮の研究は、明確に見えている分野ですが、
現代住宅では、設備の要素による快適性、という部分も不可分。
あくまでも「従」の部分ではあるけれど、
本体の側で、パッシブな方向、自然エネルギーだけで
基本的には暖房や涼房を完結させようという目的点が明確ななか、
同時に設備の面でも、こういう志向性が求められる。
そういった意味では、
現在の出口なしのような閉塞状況を打ち破るような胎動は
いろいろな場面で、すでに起き上がってきていると言えるのでしょう。
Posted on 3月 10th, 2011 by replanmin
Filed under: 住宅性能・設備
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