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【北海道神宮:岩木山神社ほぼ同じ注連縄(笑)】


わたしの孤独のグルメ、ではない、孤独の神社注連縄探究。
ついにオモシロい発見に出会うことが出来ました。
上が北海道神宮の注連縄で、下が青森県津軽の「岩木山神社」注連縄であります。
おお、そっくり(笑)。
先日のブログでも書きましたが、神社の注連縄ってほとんど姿カタチを
記憶しているっていうことの少ないもの。
「ああ、あるよな」で済まされて、そのデザイン系譜をたどることはほぼない。
ちなみにWEBで検索してもはかばかしい進捗はない。
たぶんそんなことに興味を持つのは奇人変人の類だけなのか(笑)。悲しい。
なんですが、宗教建築というカテゴリーは建築の出自からの
営々と永続的なテーマであり続けてきている。
そして現実に全国の神社にはそれぞれ独特の注連縄がオリジナリティを
主張するように建築の表層を彩っている。
このデザイン的意味合いは、なにもないというようには言えないと思われる。

その全国の注連縄の中でも、北海道神宮のそれはかなり特徴があって
なんといっても注連縄上部に米俵が乗っかっている。
また、柱に巻き付けられた細い端部は「組紐」のように編み上げられている。
わたしは知らなかったのですが、これは「フラヌイ注連縄」と言われて、
富良野の人々からの「奉納物」であるとのこと。
奉納物であるので、神社側にはそのデザインを云々する意図は存在せず、
奉納者のデザイン意図だけが存在するというのです。
・・・っていうのは、いつもブログを激励してくれている方のご意見。
しかし、であるならば奉納者が代わるとデザインも変わるのかどうか、
また古来からの、たとえばきわめて特徴的な出雲の重厚な注連縄は、
いかにも、燦然とオリジナリティを放っていることはどう説明できるのか。
まことに奥行きが深いので全国の神社にアンケート調査する必要があるかも。
ところが、ひょんなことから写真の岩木山神社の注連縄を再発見。
わたしも2回くらいお詣りさせていただいているはずなのに
この注連縄はまったく初見の印象。
で、デザインがまったく北海道神宮とニアヒア。
ここまで似ていると、やはりデザインコードとして奉納者には意図があったのでしょう。
まぁ岩木山神社には本州社会の最北端の著名神社としての伝統もあるでしょう。
北海道神宮は、その流れからいわば「北のデザイン」として継承したのか。
ただよく見ると、米俵が3俵が2俵になっていたり、
注連縄の「ねじれ具合」が北海道神宮の方がより少ない。
また、端部の組紐状部分も、45度角度が傾斜しているなど、
ディテールでは違いが演出されてもいる。
さらに、北海道神宮は明治天皇との関係の方がはるかに強く、
明治神宮との同一性を追求させるべきという気もする。
で、明治神宮では神木を繋ぐような注連縄では、細めの出雲大社という
そういった印象のデザインがほどこされている。

このように検証してくると、この岩木山と北海道神宮の注連縄の酷似は
やはり奉納者にその意図を確認するしかないようですね。
とくにわざわざ「フラヌイ注連縄」とアイヌ語感の命名をなぜしたのか、
探究すべきテーマは沸き起こってきて止まないのであります。眠れない。
このテーマ、もし情報をお持ちの方はなにとぞよろしくお願いします。う〜む。

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