外出自粛、引きこもりでわが家ライフの日々ですが
やはり季節は順調に推移してくれている。っていうか、春が早い。
きのうは首都圏でサクラの開花が宣言されていましたね。
北国北海道では「季語」がまったく違って「雪割り」がこの時期ふさわしい。
家のメンテナンスをやり続けるというのは、
とくに北国の場合、重要なことだろうと思います。
家は建てたら終わりではなく、そこから永続的に「維持する」ことがはじまる。
縄文が始まって「定住」的な暮らしが始まってから1.5万年近く。
この北海道島でもさまざまな「家の保守メンテ」が行われてきたことでしょう。
アイヌチセ住宅の場合、一般的には結婚と同時に家が建てられる。
その主人の男性は周辺から骨組みの木を伐りだしてくる。
そしてコタン(地域集落)の茅場から建材を集めてきて
建築作業自体は集団的に手伝ってもらう。
そこからほぼその人生をかけてチセ住宅を保守し続けていく。
毎年の降雪には変化があり、さまざまなメンテナンス作業が必須になったでしょう。
北海道開拓が進んで、同時に「高断熱高気密」住宅の進化も進んだ。
それでも「雪との対話」という冬の住宅メンテは
太古以来、この地でも連綿と続いてきたのですね。
今年の冬は1月中旬すぎまで暖冬少雪で推移して
その後、もの忘れを取り戻すかのようにこれでもかと降雪が続いた。
しかし全体としてはやはり暖冬傾向では推移した。
けれど、終わる寸前の「帳尻合わせ」の形見のように
岩盤上に固化した雪のかたまりが居座ってくれているのであります。
まぁわが家の駐車場は北側に面していて、あまり日射条件がよくないので、
冬の間、ほとんど融雪が進むことなく残り続ける。
例年、同じような雪の降り方というのはなく変化はするのですが、
この岩盤上の雪のかたまりだけは不変であります(泣)。
週末には雪割りをやろうと決めていて、きのうは玄関先から東側フロント部など
大部分の処理が終わったのですが、
上の写真のように建物の内側隅角部で屋根雪も落ちてくる場所だけは
なかなかの頑強抵抗ぶりを見せていましてしぶとく居座り続けている。
今朝も、早朝若干雪割りしてみたけれど、気温上昇を待った方が
より効果的と判断して、作業を休止しております。
雪割り作業は、実感は翌日以降のカラダの痛みとして残る(笑)・・・。
変化する降雪はわたしたち人間と随伴するものでもあります。
せめてその変化ぶりと対話して、体験記憶を季語実感のように高めることも
生活文化的な「昇華」につながるかも知れません。
俳句みたいな「Twitter文学」が面白いのではと考えています。ふ〜む。
Posted on 3月 15th, 2020 by 三木 奎吾
Filed under: 住宅マーケティング, 日本社会・文化研究
コメントを投稿
「※誹謗中傷や、悪意のある書き込み、営利目的などのコメントを防ぐために、投稿された全てのコメントは一時的に保留されますのでご了承ください。」
You must be logged in to post a comment.