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【気候変動と経済環境「変動」への対応】

昨年の冬にはフロリダで30数年ぶりという大雪があった一方で
日本では夏の高温の凶暴化、台風による被害の大型化など
「気候変動」がかなり顕著になってきている実感。
この気候変動について、歴史年代で日本国土の地形が
大きく変動してきている事実についてわたしもなんどか書いてきた。
北海道の、わたしが住んでいる札幌を含めた「石狩低地帯」は
6000年前には確実に「古石狩湾」という海だったということや、
大阪平野もつい2,000年前くらいまで大きく地形が違っていた事実など。
それは「気候変動」が過去何度も繰り返されたことを証明している。
この気候変動と人類痕跡について、先日もニュースがあった。
イスラエルにある古代の防波堤は、文明が海面上昇から
身を守ろうとしたことを示す最も古い証拠だというもの。
いまから7000年前の石器時代にイスラエルの海岸フロントにあった集落は
最終氷河期の終わりに氷河が解け、海に飲み込まれた。
現在の海岸線は、当時よりもずっと高い所にある。
その「海面上昇」という歴史事実に対して住民たちは堤防を築くことで
環境激変と戦ったのだという。しかし結果的には
苦闘を続けるだけの経済的価値はなくなり、適応もしくは避難という、
非常に難しい決断を迫られた末に彼らは村を捨てなければならなかった。
記事はこのことと、オランダ、ニューオーリンズ、ベネチアでの
今現在の壮大な人類の海面上昇・気候変動との格闘に触れていた。

一方で現代世界では、CO2排出削減に積極的な国の成長率停滞に対し
中国とアメリカなど、それを無視・軽視してきた国が
大きな経済発展を遂げてきた不都合な事実も浮かび上がってきた。
悲しいかな、結局経済力の大小で世界での発言力は変動する。
さらに北極海の氷結面積の減少があらたな「世界的経済環境」を
作り出しつつあるとされている。北極海交通の利権発生。
アメリカによるグリーンランドの「購入」提起とか、
中国とロシアの新たな領土紛争の可能性の高まりなど、
いくつかの世界レベルので「パラダイムシフト」の前兆もみられる。
先年、中国の李克強首相は訪日の最後になぜ北海道に来たのか。
貿易による物流環境がより短距離化して地球の経済的地政学が変わる。
どうも北極海の「温暖化」に適合させて世界の経済環境は変動を見せつつある。
石器時代の人々も結局はムダな努力と悟って堤防の維持をやめ
あらたな環境での「適合」を選択したのだけれど、
現代人も、単純な捉え方から脱して柔軟な戦略思考を求められている。
来年はオリンピック開催年ですが、マラソン会場問題が象徴するように
気候変動問題への「戦略的対応」が大きなテーマになるのではないか。

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