先日関西を行脚したときに、京都市内のビルダーさんを訪問した。
いわば表座敷ではない、普段着の京都の街を走り回っていた。
やや郊外に位置する工務店が集結していた地域だったけれど、
そこを走り回っていると、そこかしこにこんな竹林に出くわしていた。
見る度にその姿に強く惹かれるものがあって気になっていたが、
ようやく訪問が終わっての帰り道、クルマを停めて
なにげない竹林にiPhoneカメラを向けていた。
竹というのは、その生態系がほぼ「コメ」と重なる植物種だとされている。
しかし、本州以南地域では普遍的に存在しているけれど、
北海道では「姫タケノコ」はあってもこの写真の「孟宗竹」を見ることは稀。
函館地方では見ることがあるとされているけれど、
わたし自身は確認したことはありません。
日本には中国から移植されたそうですが、日本の気候特性に似合うのか、
北海道から本州に行って一番目に付く植物種だと思います。
それも孟宗竹の竹林がこの京都近郊地域ではたくさん見られた。
工務店の数の多さを重ねて考えると、建築材として涵養しているように思えた。
北海道人は、こうした光景を見ることがほとんどないので、
その美感がたいへん新鮮に感じられるのですね。
Wikipediaを見ると,以下のような記述。
〜戦後の竹材需要の減少に加え、20世紀最末期になって以降は
中国産の安価なタケノコの輸入が増えて市場価格が下落したため、
日本国内の竹林は放任傾向にある。それによって引き起こされた
モウソウチクの他植生への侵入によって、広葉樹の生長が阻害され
枯死することが判明している。さらに、他の樹種の影響をうけにくい杉でさえも
モウソウチクの特性、柔軟で風が吹く度にしなってスギへ当たることから、
その生長が妨げられ、放置されたスギ林へもモウソウチクがよく侵入して
群落を拡大している。その竹林は、密になって荒れると同時に、
周囲の放置されている里山や休耕田などに広がる。中には山の斜面全体が
竹林と化した場所も見られて環境保全上の問題となっている。〜なのだという。
人間が管理しなければ、その美感も維持しにくいのですね。
こうした竹林から切り出された材料が、和風建築に多用される。
素材として、たいへん表情豊かな建材としてうらやましい限りです。
さて本日からわたしは年末年始休暇に入ります。
年始始業の方も、カレンダーの関係で遅めになりますが、
どうぞよろしくお願いします。
このブログについては、休暇中も休まず書き続けたいと思います。
住宅ネタも非住宅ネタも、最近は書く材料には事欠きませんね。
とくに非住宅ネタの多さには、やや困っていますが(笑)・・・。
Posted on 12月 27th, 2017 by 三木 奎吾
Filed under: 住宅マーケティング
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