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世代交代

きのうは北海道の工務店組織・アース21の例会に出席。
年に一度の総会と言うことで、
ことしは、創設以来の中心メンバーががらっと交代して
世代交代が行われていました。
わたしも古手のメンバーということですが(笑)、
日本のいろいろな組織ではこういう世代交代というものが
なかなか上手に行われていないような気がします。
中国国家には、いろいろな意見があるところですが、
あの国の指導者交代の考え方、組織論には
ちょっと面白いところがあると思っています。
指導者交代のシステムは外側からはうかがい知れない部分がある。
なんですが、着々と世代交代を常に実現させてきている。
民主主義であれば、選挙というシステムでしか交代は機能しないけれど、
それでは必ずしも、世代交代が実現するという保証はない。
ただ、なんとなく、たとえばオバマさんのような世代が飛び出してくれば
おのずと、変わっていくというようなものである気がします。
必ずしも、「世代交代」が制度として仕組まれているとは言えない。
ところが中国共産党では、
毛沢東・周恩来の世代から、鄧小平、江沢民、胡錦涛と、
世代の変化が、大きな波のように実現していっている。
こういう交代システムには内部の力学とか、
生み出すシステムが存在していると思うけれど、
この部分についての調査報告のようなものは見たことがない。
ことしはじめ、次期の指導者候補が天皇と会見していったけれど、
ああいう、慣例の積み重ね(胡錦涛も就任前に天皇と会見している)
みたいな力学って、やはり中国皇帝権力4000年の歴史的知恵なのか。

ちょっと話が飛びすぎですね(笑)。
まぁ、身近な世代交代であります。
今回も、若い世代にバトンタッチされたわけですが、
そういう中のひとりの方に、お話を聞いていました。
ことし39才だという方ですが、
こういう年代では、「独立開業する」というような人間は実に少ない。
そんな気がしていたものですから、聞いてみると
やはり、同年代で自営独立している人はきわめて少ないと言うこと。
「なんでそんなことするのよ?」と
独立するときには、多くの友人たちから止められまでした、と言うこと。
まぁせいぜいが親を継いでの自営業という2代目が散見される程度。
日本の高度成長期を知らず、ずっと低成長というか
そういう時代に生まれて、それでもなお、夢を持って独立するという
そういう人間が極端に少なくなっているのですね。
一時期、会社の設立については最低資本金額が
大幅に引き上げられた事がありましたが、
世間の見方が偏っている官僚システム政策の結果なのか、
創業意欲というものを大きく若い世代から奪ったように思います。
いまは反省からか、ああいうバカな政策は破棄されていますが、
そういうことへの責任を取った官僚システムは見たことがない。

もうすぐ還暦に近いわたしたちの年代では、なんとなく
今日よりも明日が明るい、という根拠のない夢を
信じている部分がありますが、
若い年代の人には、そういう感覚はないのでしょうね。
国の未来への感覚も、大変覚めてみている部分が大きい。
厳しい時代感覚の中で、しかしそれでも
挑戦していこうという意欲を持っていることはすごい。
大変清々しい気分にさせられた次第であります。

北のくらしデザインセンター
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