さてきのうは悪天候、吹雪模様の中、
地域工務店グループ・アース21札幌例会での住宅現場見学。
最初は話題の「デシカ」エアコンなどの展示されたダイキンさんショールーム。
ダイキンさんというと、拙ブログではダクト式エアコンをご紹介していましたが、
どうも一般的には知れ渡っていないらしく、展示はありませんでした。
暖房装置としてのエアコンへの北海道の作り手の意識は
どうもあまり積極的とはいえない雰囲気のような気がします。
現状では、いろいろな選択基準を重ねていって、
結果的な消去方的な選択にとどまっていて、
「デシカ」機能のような「調湿」への関心など、弱く感じられました。
その後は、吹雪の天候をついて雪中行軍。
札幌例会ですが、正しく言えば「札幌圏」例会といった方が正解。
札幌圏というのは、札幌190万人都市と、周辺の都市群、
人口規模約250万人経済圏での住宅見学になります。
札幌は若いインターナショナル系の街だと思う。合理主義が支配的価値感。
おおむね単一の経済圏として、よくマーケティング実験のエリアになる。
住宅マーケットに於いても、いろいろな意味でこれはいえるのでしょう。
定住的な歴史が140年ほどしかなくて、いわゆる生活文化伝統が少なく
住宅の歴史としてはむしろ、北米様式スタイルの方が、
近縁的なものとして感覚されるようなベースが存在している。
1枚目の写真のような透明感のある自然環境が特徴的なので、
日本と言うよりも、合理的インターナショナル志向の方が強い。
一方で都市圏としては、首都圏とも似つかわしい感性マーケットでもある。
そういうマーケット的特性があるのではないかと思っています。
で、きのうは一両日続いた温暖から一気に寒冷になっていたので、
住宅見学でも、意識として暖房に興味が向かっていた。
1枚目の写真のような「空気感」とは、
外気温が当然零下を超えて下がっている、なお雲の感じを見れば、
それは雪嵐のような気配も持っていて、しかし晴天時には、
透明感の高い天地が表れるというような変位を見せる冬を持っている。
で、暖房にも文化性があると気付いてきているかも・・・。
久しぶりに「輻射暖房」の住宅を見た次第。どうも最近は
エアコン1台みたいな、コスパと機能性優先の事例を見続けていた。
北海道人にとって、やはりこの「伝わってくるぬくもり」は
このような様相の冬のなかで住宅が備えるべき暖房装置としての
「品質」を感じさせられます。
こういった「輻射」熱は、エアコンの「空気」を暖めるという品質と違って
人間の肉体、カラダに伝わってくる感があって、
なんとも「癒やし」を感じさせられるという実感が迫ってくる。
輻射の熱が、生体にもたらす効果について、
あらためて再確認させられたような気がしました。
Posted on 12月 7th, 2016 by 三木 奎吾
Filed under: 住宅マーケティング
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