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パッシブハウスのラベル

きのうはPVソーラーハウスの全国総会が開催。
これは太陽光発電の全国ネットワークです。
太陽光発電への追い風を受けて、昨年から会員が66社も増えています。
昨年に引き続いて、総会は北海道で開催された次第。
昨年は函館で行われて、ことしは札幌での開催。
懇親会にも100名以上の参加ということで、ほとんど顔と名前が一致しない。

ことしの講演では、現在話題の森みわさんが発表されていました。
彼女は、ドイツで設計活動をしてきた設計者で
ドイツの「パッシブハウス」を日本でも実践しようと
鎌倉に住宅を建てた方です。
「世界基準のいい家を建てる」という本を出版し、
大きな話題を呼んでいる方ですね。
実は、3月に出版する予定の当社の「エコ住宅Q1.0_2010」でも
日本のQ1.0住宅と、パッシブハウスの対比的な特集を組んでおりまして、
森さんにも原稿を書いていただいています。
ただ、遠隔地にいますので、電話連絡だけで
わたし自身はあいさつしていなかったので、ちょうどいいなという次第。
だったのですが、彼女はきのうの飛行機で直行・直帰ということで、
あいさつすることはできませんでした(泣)。
まぁ、原稿や記事で紹介しますので、ぜひみなさんご覧ください。
3月17日、全国の書店で発売予定です。

で、講演の中で面白かったのが、
EU圏内各国で定められているという、建築性能の表示ラベル。
パッシブハウスという、明確なエネルギーパス(その建物の使用エネルギーを
数字化して、性能を明示するシステム)表現を、
一般的にもわかりやすく可視化させたものなのです。
実は、北海道R住宅での取り組みでも、
この「住宅性能の可視化」というのは大きな要素なのですが、
結局、洋の東西を問わず、人間が考えることには大差がなく、
こういう努力が必要なんだなぁと、思いました。
で、やはりヨーロッパのデザインセンスはやはり悪くない。
わたしたちにも、こういうテーマでの取り組みは何年も前からあったけれど
悲しいかな、こういうことに「予算がない」(泣)。
やはり国を挙げて省エネに真剣に取り組んでいる国と、
まずは、税金を使うためには産業振興が最優先して
省エネでも、本来の意味とは違うアプローチの国との違いなのでしょうか。
確かに、エコキュートや太陽光とか、ヒートポンプとか、
省エネ機器の先進性は日本は高いものがあるけれど、
その機器が入る住宅性能基準では、日本は大きく遅れている。
次世代基準レベルで性能基準はいいとして、省エネの主役は
そういう機器導入に力点が置かれているのが現状なのですね。
ドイツパッシブハウスの断熱基準と比較したときに、
そのあまりなお粗末さは、ちょっと恥ずかしいような状態ですね。
そのうえ、EU圏内ではさらにゼロカーボン基準に向かって
各国がそのスピードを競い合っている。
まずは、基本的な住宅性能向上に目を向けずに
主に、機器を導入しなさい、という考え方では
孫子の代までの骨太な国家目標とはとても言えない。
機器は設備として性能劣化もするし、更新もしなければならないのですね。
まぁ、泣く子と官僚システムにはかなわないわけで、
そういうことに対応していかなければならないのですが、
しげしげと、こういう省エネ性能ラベルを眺めていて、
彼我の違いに呆然としていた次第であります。

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