沖縄に滞在しておりますが、時間を縫って和みの時間を。
やっぱり沖縄に来ると沖縄そばを食べたくなる。
最近はフツーのラーメンやら、日本そばなども食べられますが、
わたしとしては、好みはあくまでも古民家風の沖縄空間で
正調でシンプルな沖縄そばが、たまらない。
この写真のような素の状態に紅ショウガや沖縄独特の香辛料を
加えて、好みの味に仕上げて食べますが、
やっぱりベースの出汁がいかにも沖縄っぽくて、風土に似合っている。
もちろん沖縄に住んでいる人も、沖縄そばばっかり好きな人ばかりでないし
それ以外の食べ物にもお箸は進みますが、
わたしは、金曜日夕方に来てから、
ホテルでの朝食時も含めて、沖縄そばは3日間食べ続けている。
気候風土、空気質がこうした食味を求めるような気がします。
そしてやはり沖縄らしい古民家。
多孔質な琉球石灰石がこの時期の梅雨の湿気をたっぷりと含んで
その陰影感、暗くノスタルジックな素材の表情が
いかにも沖縄っぽい街の印象のベースを作っています。
琉球石灰岩は、今から数万年以上前に海中の珊瑚や貝殻などが
堆積してできた多孔質の堆積岩。
沖縄本島中部、南部、また宮古島、多良間島、久米島など
沖縄諸島全域に存在しており、保湿性、通気性に優れている特長と、
珊瑚等の化石模様が織りなす味わい深い素材感により、
沖縄では古くから城壁・石垣・階段など、さまざまな場所に使用されます。
下の写真は、けっこう好きな沖縄県立博物館ですが、
真ん中には高床式の建物がありますが、
その背景になっている左右の外壁には琉球石灰石が使われていて、
それが四季折々にこの地の表情をあらわしていてくれる。
その佇まいが、街のなかでひときわクッキリと地域性を表現している。
沖縄と北海道の共通性として、
日本に対して「内地」という表現を使うことがあげられます。
沖縄は独自の時間を長く持ち続け、北海道は日本人の歴史としては
比較的短期間の時間蓄積。
でもわたしとしては、日本国家に対する立場として
やや第3者的な視点もあって、沖縄に来るとそういう意識が高まる。
もちろん日本ではないと思うわけではないのですが、
「地域性」という文化の多様性が迫ってくる気がするのです。
日本のかけがえのない「地域性」というものの素晴らしさを
沖縄は深く教えてくれているように思うのですね。
そんな空気の質感をたっぷりと楽しませていただいた4日間でした。
さて本日沖縄を離れ、北の地に帰還いたします。ふ〜〜。
Posted on 6月 13th, 2016 by 三木 奎吾
Filed under: 日本社会・文化研究
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