写真は帯広市内で見た住宅の様子。
ツーバイフォーの壁に丸い穴を開けている窓です。
左手の四角い窓のように
「外の風景を切り取る」という感じはなく、
さりとて「外から光を導入する」という用に似合っているとも言えない。
内部からも、外部からも、そのデザイン性を楽しむという
用途にもっとも近いのではないかと思われます。
最近の若い年代のひとが作る住宅で
このような志向性の窓の開け方が出てきていると感じています。
住宅はもっとも根源的な意味で
そこに暮らす人たちを映し出す一種の表現物とも言えますから、
生活の価値観の中で、このような部分も必然ではあるかも知れません。
現代の住宅は、現代人が暮らすものですから、
現代の暮らしというものが、
このような「遊び」感覚を持っていることも表している。
機能性というよりも、遊び感覚に近い。
ただし、作る側から見れば、
こういう窓を材料にした表現ではあると思う。
このような方向性を持った家は何軒か見てきています。
こういう窓による空間の変化とか、印象が、
ひとつの生活背景表現物を構成している、という感覚。
窓の形や、光の入り方、その変化など
表現方法と考えたら、いろいろな表現に膨らんでいく可能性はあります。
ただし、建築の手間などは確実に増えるので
性能要件から見れば、マイナスにしかならない。
まぁ、昔の家でも高級住宅では円窓がよく作られていたので、
ずっと簡便に壁に窓を開けることが可能になった時代なのですから、
そう大きなマイナスと考える必要はないのかも知れませんね。
ただし、このように窓を造作するのであれば、
「表現物」としてのひとからの鑑賞眼とは
真っ正面から立ち向かっていく必要はあると思います。
ひとつの表現として、審美的な観点からの評価を受けることを覚悟する必要はある。
自由に開けられると言うことは、
同時にそういった一種の責任からは逃れられなくなると思います。
っていうことですが、
こういう傾向がさて、今後どのように進んでいくものかどうか、
ウォッチしていく必要はあるでしょうね。
北のくらしデザインセンター
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Posted on 12月 25th, 2008 by replanmin
Filed under: 住宅取材&ウラ話
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