匿名ブログで「復興は不要」 経産省官僚、身元ばれ閉鎖
復興は不要だと正論を言わない政治家は死ねばいい――。2年前、匿名ブログに書き込まれた一文が、ここ数日、インターネット上に広まり、騒ぎになっている。閲覧者らが身元を割り出し、筆者が経済産業省のキャリア男性官僚(51)であることがばれたためだ。事態をつかんだ経産省も「遺憾であり、速やかに対応する」として、処分を検討し始めた。
この男性は経産省の課長などを務め、今年6月から外郭団体に出向している。復興に関わる部署ではないという。ブログでは匿名だったが、過激な書き込みが目立ち、仕事にかかわる記述から閲覧者らが身元を割り出したとみられる。24日午後から、実名や肩書がネット上にさらされた。
「復興は不要だ」との書き込みは、2011年9月のもの。被災地が「もともと過疎地」だというのが根拠だ。今年8月には、高齢者に対して「早く死ねよ」などと書き込んだ。同7月には「あましたりまであと3年、がんばろっと」などと、天下りを示唆する内容も記した。
というような記事が新聞を賑わしている。
Yahooの報道では、このほかにも
「三陸沿岸の漁業権益を持つジジババ」について、みたいな書き込みの暴露もあった。
当然の反応として、世論が興奮し、政治機構の側はトカゲの尻尾切りに走っている。
まぁ、誰が読んでみても常軌を逸している発言だと思うけれど、
別にこの発言は、官僚機構運営側の上層部にいる人間にとっては
「表に出ちゃマズイ」けれど、「ウソ」ではないのだと思う。
日本の官僚機構は、戦後一貫して
国の予算を「効率的に」配分して「経済成長」という果実を求めてきた。
その結果として人口は都市に集中、経済成長は実現し、地方での過疎も「実現」した。
官僚機構は、そういう効率最優先でテクノラートとしての能力を高めてきた。
たまたま、今回はその「本音」がもののみごとに表現された,ということだと思う。
この事態への反応としては、至極当然のことが起こっているけれど、
別にかれは、極刑になるわけでもなく停職2カ月程度でたいしたダメージはないだろう。
放っておけば寂れていく一方だった地域に、
なぜ貴重な国費を投入しなければならないのか
まさに戦後社会の基底に存在した国家機構の本音は、そうなんですね。
こうした事態が起こったわけですが、
すぐに臭いものにふたをしたり、トカゲの尻尾切りで済ませるのではなく、
もうちょっと、本質的に論議した方がいいかもしれない。
むしろこれは、本音の議論のきっかけにした方が、いいのではないか。
経済成長と過疎の問題は、それが同時に起きたと言うことは
表裏一体の関係にある,ということだと思う。
経済成長までは、国民的合意はなんとなくあったように思うけれど、
それ以降この社会には、「基本的方向性の合意」はないのではないか。
そういうことの論議をする必要があるのではないか。
そんな思いがしています。どうでしょうか?
Posted on 9月 27th, 2013 by 三木 奎吾
Filed under: 状況・政治への発言
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