石巻市北上町十三浜字追波にある神社を拝見してきました。
案内していただいた佐々木文彦さんの口上では
落ちそうで落ちない巨石が有名で、
ということから受験生が願掛けするパワースポットなのだそうです。
見てみると、確かにいまにも落下してきそうな巨石が
微妙な位置に止まっていて、
落ちそうでいて落ちない(笑)、ふむふむ。
なんですが、見方によっては違う見方もあると言うことで(笑)、
日本の民間信仰のひとつの典型を見るようです。
縁結び・夫婦円満。子孫繁栄に御利益のある神社です。
御神体の巨石が幾多の災害でもビクともしないことから
受験の神様として有名で、合格祈願に多くの参拝者が訪れています。
大漁祈願、萬年長寿の祈願にも御利益があるとされています。
日本の音風景百選の北上川河口のヨシ原が見渡せることから
境内地に「茅ではなくヨシの輪」が飾られています。
ということなんですが、
やはりびっくりするのは、先の大震災でもこの巨石がおっこちなかったこと。
そのあたりの消息を、新聞記事も伝えています。
震災に耐えた「合格祈願」巨石 釣石神社、復興への願い
■震災からの再起
「男石」は落ちなかったものの、震災で地域は途方もない被害を受けた。
10m前後の津波が北上川を遡上。川向こうの大川小では
児童74人が死亡・行方不明となる悲劇があったが、
神社のある追波地区も76戸のうち73戸が流された。
だが、岐阜県の南宮大社からも助力を得て瓦礫を取り除き整地し、
流木でテーブルを作るなどして、仮社務所の設置にまでこぎつけた。
さわさわと風に鳴り「残したい日本の音風景100選」にも選ばれた
北上川河口の広大だったヨシ原は見る影もないが、
より上流の河川敷からヨシを取り寄せる手筈を整えた。
というような次第。
本当に自然のありようというのは、興味深い。
ひとびとに勇気と力を与えてくれるように思いますね。
日本の自然信仰の底堅さ、各地に残る神社の面白さは
やはり格別のモノがあると思わされる次第です。
ただまぁ、だからといって、ウルトラナショナリズムを現代で叫ぶひとたちには
ちょっと閉口させられますが・・・。
Posted on 5月 24th, 2013 by 三木 奎吾
Filed under: 出張&旅先にて
コメントを投稿
「※誹謗中傷や、悪意のある書き込み、営利目的などのコメントを防ぐために、投稿された全てのコメントは一時的に保留されますのでご了承ください。」
You must be logged in to post a comment.