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現代から古民家を眺める

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きのう紹介した弘前の家の続編です。
この家は農家の敷地に建てられていて、一帯はむかしから農家住宅が
集まって集落を形成している立地条件。
なので、居間からこのように隣接する茅葺きの建物を見ることができます。
伝統的な津軽の家の様式住宅です。
こちら側は、平成の、まだ若いカップルの住むモダンデザイン住宅。
こうして、対になって併存しているのって、面白い。
岩木山のようにほほえましく対峙してくれていて、
新しい家とのコントラストが、さて、どんな暮らしぶりを生み出していくことか?
たいへん面白い生活背景装置になったと思います。
こういう茅葺きの屋根って、最近、北上川の河口近くで
復権させようと頑張っている方たちがいると聞きました。
自然素材としての調湿機能に優れているポイントを活かして
現代住宅でも利用できないか、研究しているということ。
先日は古民家再生に取り組んでいるみなさんが研修会を行っていました。
仙台空港で、そんな北海道のみなさんとバッタリしたものです。
現実には、たいへん難しい問題山積だと思いますが、
こういう、日本人の家の原風景に、いわばDNA的に刷り込まれた素材、
デザインの選択肢の中にぜひ、復活させられたらと思いますね。
っていうのは、ユーザー側本位の、勝手な思いかなぁ(笑)。
でも、たとえばこどもに「家の絵を描いてごらん」というと、
やはり多数派は、こういうプロポーションの絵を描くと思います。
そういう文化性のようなものは、尊重していかなければならないとも思います。
研修に来ていた北海道のみなさんが、
高断熱高気密にきわめて積極的なみなさんなので、
こういうデザインを取り入れながら、しかも安定的な室内環境を
実現させるように考えるみなさんだと思うので、期待しますね。
このインテリア空間に育つ子どもが、同時に窓の外に
こんな住宅を見て育つことになるのですね。
いろいろ、想像力が刺激されて、たのしい妄想がふくらんできます。
さて、本日から「東北住宅大賞」の最終審査、現地審査が始まります。
それに合わせてくれたように、東北らしい寒波の到来。
仙台から振り出しで、福島県、岩手、青森、秋田と3日間回ります。
スケジュールはハード気味ですし、そのうえ、高速もいまは一部が通行止め。
この寒波、あしたくらいまでは続きそうで、
こういう気候風土の中の住まい、考えるのに、いい条件だと思います。
でもまぁ、通行止めは勘弁して欲しいなぁ・・・。

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