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中国独裁指導部と日本キャリア官僚システム

中国では、次の指導者になることが決定している
習近平のその次の指導者として、
胡春華という人物がクローズアップされているのだという。
いったい、どういうプロセスでこういう権力トップの透視図が見えるのか
きわめて不思議だなぁと思っています。
中国という国は共産党の独裁政権であって
基本的には皇帝の独裁という、中国が伝統的に統治されてきた
権力スタイルが継続している国家形態だということは出来る。
で、その一党独裁という権力形態の中で
一定の権力継承のルールが存在している。
最高権力者層はおおむね、共産党の中の「高級官僚」が形成している。
胡錦濤などの経歴を見ると、党のなかでのセレクションシステムの結果
中央に登場してくるプロセスをたどっている。
そういった意味では、日本の高級官僚キャリアの選択システムに近い。
ただ、日本のキャリアがほぼ東大卒によって派閥構成されているのに比べて
共産党幹部の子弟という貴族も層を形成している。
共産党青年団出身という派閥と、貴族層との混淆状態。
たぶん、こういった権力層の下に学閥が支配する官僚層があると思われる。
日本の場合は、外国から見て
その上の選挙による権力層、国会議員の互選による政治家たちは
どんどん顔がスゲ変わっていってもそう大きな問題にならない、
っていう現実を見てみれば、その下の官僚層によって
事実的には運営されている政治システムだ、というように
認識されてもおかしくはないと思う。

現代のような世界において
政治運営システムの「効率性」だけを見ていたら、
中国の政治システムをおかしいとばかりは言えないだろうと思う。
日本の政治システム、選挙のシステムについての
海音寺潮五郎さんと司馬遼太郎さんの対談を読んだけれど、
明治期の旧薩長藩閥層による「開発独裁」権力システムから
「自由民権論」による選挙の導入が、
日本民族にとって、十分な「熟成」があったのかどうか疑問としていたけれど、
アジア的な国家形態から、欧米的な「民主主義」形体に
形の上だけでも移行させていくというのはなかなか難しいのだと思いました。
中国の現実で言えば、ちょうど日本の
明治維新から藩閥政治という段階にあるのかも知れませんね。

現状の日本の政治状況を見ていて
作家ふたりが論議していた、民主主義の未熟成ということが
そのまま当てはまるような気がして
しばし、立ち止まってしまいました。
日本の国家意志決定システムはどのように進化させていくべきなのか、
いろいろ考えさせられる時代になってきたと思います。
官僚システムの肥大の最大の根拠は、実は
大量に生産され続ける「法律」ではないか。
たくさんある法律のリストラ、というか整合性に
いまや、大きな問題が生じてきていると思わざるを得ません。

さて昨日の講演も無事終了。
ほっとひと安心であります。
なんですが、仙台から郡山までの高速道路、
あちこちで道路工事をしていて渋滞が発生中。
約束時間には到着できませんでした。
時間がなかなか読めませんね。

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