最近、一線の研究者の発表というのに取材で行くケースが増えている。
きのうも、「空気調和学会北海道支部」の発表会の取材です。
合計4人の方が発表されておりましたが、
エネルギーの有効利用や効率化というポイントで
北海道内での対策というのはどういうのがあるのか、
その研究の様子を見ることができました。
風力発電は送電線のある場所では見合わない、
っていう現在の方向に対して、
いや、日本海側のたとえば初山別山系の頂部に風力発電を設置して
そこからそのまま電力を送り出すのではなく
「水素」を生成してそれを貯蔵しておけばいい、とか、
十勝の主要産物であるビートを
これまでとの継続で、それを素材に砂糖を精製するのではなく
生分解性プラスチックの材料として活用して
これまでの製糖工場ではなく、プラスチックプラントに置換すべきだ
など、実に豊かな発想のご意見に触れられました。
なんでも、製糖工場はスタートからすでに120年経過しているそうで
時代的にも状況にあわなくなっているとされていました。
そういう意見が、各産品の国際価格との対照で語られていたので
大いに刺激を受けた次第です。
まぁ、日本の資源対策、省エネについての国民的コンセンサスには
根源的な国民合意があるとは思われないのですが、
方法の部分では、いくつかのプロセスが提示されているのですね。
写真は北見工大からの発表の画面です。
スマートグリッドの概念図で、
地域のエネルギーの効率運用をイメージし、
具体的な手法もいくつか考案してきているわけです。
このようになってくると、これは都市計画の概念が不可欠になってくる。
それとエネルギー安全保障というような概念とがからみ、
具体的には、科学的解決が求められるという構図になる。
先日の歴史と考古学の接点的、学際的研究と同様に、
新たな枠組みが、必要になってきているのが現代の情勢なのだと
感じられた次第です。
そういう部分のコントロールは政治なり、地方自治なりしか
あり得ないわけですが、
そういった判断基準で、わたしたちは指導者を選んでいるとは
全然思えないと思います。
ちょっと前までは東西冷戦が存在し、そのバランスの中で
国家安全保障が日本の、あるいは世界の最大の価値判断基準でした。
で、自民党を基本的には日本は選択してきたけれど、
このような新しい時代の価値判断基準には
現在の政党の枠組みが似合っているのかどうか、
また、政治家の選択手法や選挙方法があっているのか、
和食のごはんをフォークとナイフで食べているようになっているのかも
というような危惧を感じざるを得ないですね。
いかがでしょうか?
Posted on 3月 1st, 2011 by replanmin
Filed under: 住宅性能・設備
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