図は先日紹介した大手ハウスメーカー系の「住団連」発出の資料から。
これは1−3月期までの日本のGDPと民間住宅投資の指標データですが、
この4−6月期のGDPの落ち込みは、たぶん記録的なレベルが予想されている。
緊急事態宣言があって、経済に徹底的な冷水が浴びせられた現実が
この8月初旬に一気に発表されていくことになるのでしょう。
それが「底」を形成して、それからかなりの角度で回復するという一般的予測。
「緊急事態宣言」以降の状況の中で、底の数字がどういうインパクトをもたらすか?
一方7月も終盤になって、徐々に各企業単位の数値が発表されてきている。
象徴的な企業指標として、東京ディズニーランド運営のオリエンタルランド
〜30日発表4~6月期連結決算、売上高前年同期比94・9%減の61億円、
最終利益が248億円の赤字(前年同期は229億円の黒字)だった。
東京ディズニーランドと東京ディズニーシーは新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、
2月29日から約4か月間、臨時休園していた。(読売報道)〜
まぁこれだけ巨額の赤字でもビクともしない企業というのもすごいけれど、
共同電では、仏ルノー、過去最悪の赤字 1~6月期、新型コロナでとのニュース。
〜 【ロンドン共同】フランス自動車大手ルノーが30日発表した
2020年1~6月期決算は、純損益が72億9200万ユーロ(約9千億円)の赤字。
ルノーによると1~6月期が赤字となるのは09年以来11年ぶりで、過去最悪。〜
ということで、世界の基幹産業である自動車産業も危機的な数字が予測される。
日本政府の用意している10兆円の「経済対策予備費」は大手企業の万一の事態に
資本注入するための原資の確保とささやかれている。
たしかにそういう用途ですと公表することはリスク管理としてあり得ない。
一時期、日産の経営権を中国が狙っているなどというニュースが流れたけれど
企業というのは資本主義社会の基盤的な「資産」だと思う。
雇用を生み出し、経済の実質をほぼ担っている存在。
深刻な経営数字毀損に対応することは、各国政府にとって最大防衛ライン。
これから8月にかけて日本のGDPの4-6月期発表がどの程度になるのか、
身構えているというのがいまの空気感といえる。
景気というのは、「気」という文字を使うことから、
人心のありようを映し出すモノでもある。
V字回復を願いつつ、しかしいま再度の「感染拡大」が襲ってきているなか、
もう少し長期的に影響が強まっていく可能性も高い。
一方でいまの「感染拡大」状況では、無症状・軽症の若年層感染が多い。
重症者の発生は比較的に抑えられているのも現実とされている。
行きつ戻りつ、踊り場のような局面が続くようにも思われます。いずれにせよ、要注目。
・・・とここまで書いていたら、日経の速報メールで以下の発表。
速報:米GDP、コロナで過去最悪の32.9%減 4〜6月期年率。・・・う〜む。
Posted on 7月 31st, 2020 by 三木 奎吾
Filed under: 住宅マーケティング, 状況・政治への発言
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