人間、継続してなにかに興味を持ち続けると
いろいろな助力を得られるものだと思います。
わたしは北海道に生まれて住宅の雑誌を発行し続けてきた人間です。
必然的に「高断熱高気密住宅」という地域住宅文化のハブを意図してきた。
いまでは東北や関西といった地域でも発行して
そういう家づくりを志向する運動のハブ機能も果たしたいと活動してきた。
そういう流れの中で、北海道が体験し希求して、突き詰めてきた
「高断熱高気密住宅」技術伝承のコアを探究したいとも考えます。
たまたまブログを書き続けているので、その1シリーズとして
「北海道住宅始原への旅」を探究してきています。
大学は文系でメディアとかコミュニケーションの世界で生きてきた。
住宅建築は、雑誌を作ってくる中で意図的に出会った領域。
そういうことなので学究のみなさんとは知り合いではあるけれど
自分自身には建築を学んだ蓄積はない。
あくまでも人間・暮らしの目線で住宅を見てきています。
そんな無謀な試みを続けていると助力を申し出てくれる方もいる。
で、教えていただきめぐり会ったのが遠藤明久先生の著作群。
とくに「開拓使営繕事業の研究」という労作は探し求めても入手不可能と
思っていました。古書店を巡り歩く時間的ゆとりはないし
Amazonなどで検索してもヒットすることはない。
かろうじて大学4校図書館と札幌中央図書館には1冊だけある。
ということで、きのうようやくこの本とめぐり会うことが出来た。
しかも、コピーもすることが可能ということで、
先生の労作本文内容を入手することが出来た次第です。
これで明治初年からの北海道の住宅建築探究の基礎資料ができた。
と喜んでいたら、今度は北総研の高倉さんからメールで
くだんの遠藤先生の「肉筆」の論文PDFが送られてきたのです。
メールの本文には「三木さんの問に対して天国の遠藤先生からのお手紙」
というように書かれていて、まことに感無量。
遠藤明久先生の主な経歴は以下。
1915年 北海道小樽市生まれ
1934年 札幌工業高校建築科卒。函館市復興局入庁。
1945年 北海道庁勤務
1968年 札幌五輪冬季大会組織委員会施設部計画課長
1972年 「開拓使物産売捌所の研究」で東大から工学博士
1972年 北海道工業大学教授。
〜北海道文化賞、小樽市歴史的建造物保全に関わる。ほか受賞多数。〜
1995年 逝去
わたしはまったく知遇を得ておりませんが、
はるかに学ばせていただき、探究を続けたいと思います。感謝。
Posted on 11月 22nd, 2019 by 三木 奎吾
Filed under: 住宅マーケティング, 歴史探訪
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