先日の東北建築家のみなさんの視察ツアーから。
2日目に訪れた札幌伏見の高台の家からの眺望です。
札幌って、街の基本的な方位が、街割り自体は似ている京都とは正反対。
京都は北に山地があって、南にむかって開けていて、ほぼそれに沿って川が流れています。
実際に「千年の都」であったほどに、風水的に見て京都は完璧なんだとか。
一方で札幌は、ほぼ反対。
まったく逆だと裏返って、逆もまた真なりとなる、とも聞きましたけど・・・さて。
こういう都市全体の風水って、なかなか面白いテーマだと思います。
単に迷信のたぐい、根拠のない言い伝えとは言い切れないものがある。
で、こういう街では典型的な高級住宅のひとつの立地条件である
南に面した斜面高台、がなかなかないんですね。
札幌の場合、南がほぼ山に占められているので、斜面は北側、もしくは東側向き。
そういうなかでは、中央区の伏見地区は、まず立地的には最高の位置にあたります。
長く、高級住宅地であった、というのには理由があるんですね。
札幌って、人工的に作られた都市なので、
ほかの日本の都市のような、人文歴史的な高級住宅地ってのはない。
「あそこらあたり、なかなか気候的にもいい」という実感的なものが
多分重視されて、街並み形成がされてきたのだろうと思います。
この家のコンセプトは、実に明快です。
傾斜地なので、玄関は地下で、主要な居室は3階に置かれていますが
ここからはワイドに札幌の街並みが眺望できます。
それも、建物の横幅一杯にワイドに開口させて、目一杯の眺望が広がっています。
晴れたら、石狩湾の海から、北の暑寒別岳、ほぼ札幌全域の街並み
といったチョーワイドスクリーンだと思われます。
うれしくなっちゃって、ソファにどかんと座り込んで
帰りたくない、みたいな感じの人も現れておりました(笑)。
気持ちはわかる。
アメリカなんかの高級住宅の基本コンセプトそのまま、なんで
やっぱ、わかりやすさが一番ありますね。
まぁ、あとは好みの問題なのでしょうね。わたしなんかは
やや高所恐怖症ってところも少しあるので
もうすこし平ぺったいところが庶民的で安心できるのかなぁ(笑)、ってね。
まぁ、でもため息ばっかりついておりました、はぁ〜。
くだんの帰りたくなくなった方は、ご主人と意気投合、
帰り際には、「じゃ車も見せて」「もち、○○ですよ!」「お、見せて」
とか、盛り上がりっぱなしでございました。 (笑)
Posted on 2月 27th, 2006 by replanmin
Filed under: 住宅取材&ウラ話
コメントを投稿
「※誹謗中傷や、悪意のある書き込み、営利目的などのコメントを防ぐために、投稿された全てのコメントは一時的に保留されますのでご了承ください。」
You must be logged in to post a comment.