盛夏を迎えて、札幌でもわたしの散歩はどんどん距離延長。
早朝6時前くらいに出掛けて、だいたい1時間半程度、
歩数にして1万歩を超えるのですが、
おおむね札幌市の西部、山の手から西野を流れる発寒川流域を歩いております。
おおむね人工の手が入った公園緑地を歩くので
自然との対話といっても、ヒグマさんにまで遭遇することはない(笑)。
ただ年によってはこの散歩地域でもヒグマの遭遇ニュースが流れることはある。
そんな北海道札幌の南部地域には国営・滝野公園があります。
国営なので、整備がハンパなく素晴らしくて、わが家もこどもが小さいときには
よく利用させていただいた公園で、クルマで市中心部から30分程度。
この公園でヒグマの目撃情報があって、しばらく閉鎖されていた。
写真は国営滝野公園からの提供写真でWEBで拡散発信されていたもの。
で、発信されたヒグマ情報では、浸入はこの2頭の個体だったそうです。
この2頭は母子のヒグマだそうで、高さ3mの有刺鉄線柵を母親は乗り越えて
子熊は小さな隙間をもぐって公園内部に侵入したとの調査発表。
しかも、さすがに自然公園管理者らしく、
この2頭の「侵入動機」についてまで発表されていたことに驚いた。
この時期は活発な子孫繁殖活動、オスによるメスへの求愛が活発化する。
オスは目をつけたメスを追って、なんとか盲目的な愛を遂げようと執拗に狙う。
オスはそうやってメスをゲットした後、子熊を殺す行動に出るのだそうです。
まぁ、自然界の掟なので人間倫理の及ばぬこと。善悪の論評のしようはない。
そういうオスヒグマの強迫から、このメスは子どもを必死に守るべく逃げ回った。
この止むにやまれぬ動機から、人間に管理された公園に危険を顧みず逃げ込んだ。
これはわたしの想像ですが、親子はまず、境界柵の小さな裂け目を発見し、
そこなら子熊は逃げられると判断し、子熊を先に入れさせた。
人間世界ということで怖がる子熊を叱咤し、お尻を押したのかも知れない。
そのあと、自らは決死の覚悟で3mの高さの柵を「乗り越えた」。
頂部には母熊の毛の残留が確認されていたそうです。
恐怖に満ちた人間界への「脱出」という飛躍を母クマは運命選択した。
きっと痛かっただろうし、軽い裂傷などのケガも負ったには違いないと思われる。
・・・以上のような情報が、発表されていたのであります。
たしかに遭遇すれば危険この上ないヒグマではありますが、
その生態をしっかりと観察して、ドキュメントにまで高められたニュース発信。
自然公園側の、北海道の自然への愛情あふれる理解と情報拡散。
そしてなにより、母子熊たちの命を賭けた行動。
さらに子孫繁殖のためにメスを狙ったオスのヒグマの繁殖行動まで、
まさに「愛」がテーマの記録だなぁと、感慨が深い。
さらに、この2頭の母子ヒグマたちは、無事に公園を退去したことが確実と
その証拠も発表されていた。
以上、真夏の北海道から、ちょっとコワいけど、
なんかカワイイ、ヒグマさんの話題。非常に「人間的」だと思えたので、
住宅テーマがブログ趣旨ではありますが、情報拡散させていただきます。
Posted on 7月 30th, 2019 by 三木 奎吾
Filed under: 「都市の快適」研究
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