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【IT活用が一般化 「敷地を読む」設計プロセス】

写真はある住宅プランでの「敷地環境分析図」。
住宅建築というのは有史以来、ずっと続けられてきた営為だと思いますが
イマドキはこういったGoogleマップをベースにして
周辺環境を大づかみに把握するということが共通認識化してきている。
生活実質としてはわたしが住宅を建てた28年前とは大きくは変わっていない。
食品を買い出すスーパーマーケットとか、
生活利便的な諸施設群というのはそう大きく変化はしないし、
学校などの公共サービス所在地やその機能なども変化はない。
しかし、そういった「環境認識」はいわば「体感」的に把握していたのが、
いまはこの写真のように「データ認識」的にとらえられる。
もちろん、通常生活的にはこういったデータを常に参照するわけではなく
「ほぼアバウト」な感覚世界で日常を過ごすことは変わりはないけれど。

しかしこういったデータが明快になる世界というのは
悪くはないし、より巨視的な把握に通じることが多いと思う。
なによりも客観的に、多くの人の「常識」が普遍化するのだろうと思う。
現代生活で言えば、歴史的に見ても「移動」の要素が大きくなって来ているので
その地域がどのような交通環境にあるのかが、明瞭になり、
また「利便性要因」にとって重視されてくるものかも知れない。
このマップは仙台市のある土地のことですが、
わたしの住んでいる札幌で言えば、大きな流れとして
千歳空港と札幌の間、というのがそういった流れから発展可能地域として
浮かび上がってくるように思われる。
これからの「土地選択」では、こういう「土地の読み方」というのも、
大きなファクターになってくる可能性がある。
こういった巨視的把握ということから、
先人の判断力というものが浮かび上がってきたりもする。
よく言われるように、鉄道の線路の位置取りというのは
相当に考えられた地盤判断の上に決定されているといわれる。
もっともムダがなく、そして安全限界をわきまえた選択が感じられると。
土地を読む巨視的な判断力に、こういう感覚を常に持っていることは
大きな助けになっていくと思われますね。

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