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【日高山脈に当たる夕陽・雪景観の北海道】

最近土曜日夕方、もっと詳しく16時前には、
かならずこんな風景を見ながら北海道に帰還する日々であります。
ルーティン化してきているのですが、
この帰りの飛行機から見る夕方の日高山脈の夕陽に癒される。
日高山脈は北海道を東西に2つにわける背骨のような存在。
十勝側から見た景観は神田日勝さんの絵によく描かれていて
素朴な感性に圧倒されていましたが、一方でこちら側
日高目線での山脈には気付きが多くはなかったけれど、
最近の往復ですっかりこの景観、それも空から見る時空間に魅せられる。
ことしは雪が遅くて、先々週くらいでも遅い紅葉の過剰な反射が見られた。
そういう光景もまったく不意を突く美観で迫られた。
「おお、こんな美は見たことなかった、ような・・・」です。
やはり季節感を巨視的に見られることは楽しい。
北海道としての他の日本の地域へのいちばん大きなアピールポイント。
もちろん他の地域でもそれぞれ明瞭な巨視的把握ポイントがありますが、
北海道では無意識のうちにそういう光景が広がっているのでしょう。
そういう巨視的な自然との感受性の応答が日常化しているともいえる。

考えてみれば北海道という島は
日本人および日本的感受性がめぐり会った土地・周辺環境の中で
領土として獲得できた民族的資産。
そこでの民族的体験はまだ150年そこそこ。
日本人には独特の「花鳥風月」感受性という文化資産がある。
その感受性をフルに発揮して「国土開発」することで、
世界に対して、世界標準的な風土の中で日本人がどういう国土、
建築や人間環境を創造していくのかという博覧的地域だと言えます。
近年のアジア地域からの大量の旅客の増加ぶりはすさまじく、
迎え入れる千歳空港の拡張工事は急ピッチで進められている。
寒冷地世界での世界標準に近い冬期の建築室内環境は実現できている。
たぶんこのことが多くのリピーターを満足させて吸引してきている。
地域全体で建てられている建築が、その基盤となる戸建て住宅で
Q値1.6という国の基準、それも北海道が先導することで
世界標準と乖離しないレベルに引き上げてきたその基準に準拠する建物が
現実に半数を超えているような地域は世界でもそう多くはない。
だから、キビシイ冬の気候環境をむしろ新たな「花鳥風月」感受性で
「楽しめる」居住環境が広範に実現している。

そういう「断熱」の本当の価値について
地域としてもっと情報発信していく必要がある。
どんなに冬が厳しくても楽しめる花鳥風月があると思います。

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