アメリカでは「地方新聞」が主体で、全国紙という存在はほぼない。
よく日本の全国紙並みに「ワシントンポスト」とか、「ニューヨークタイムス」を
記事引用することがあるけれど、それらの影響力は限定的だといえる。
そう考えると日本の「宅配」メディアというのは、世界的にはガラパゴス的存在。
発行部数的にも、人口対比で考えれば日本の新聞メディアは異様。
インターネット情報時代になってメディアはアメリカでとくに大変厳しい状況。
2000年に全国の新聞全体で5,580万部といわれていたものが、
2017年度では3,100万部にまで減少しているということ。
そういうなかで、Wall Street Journalは「影響力の強さ」という意味で
WEB時代になってもさらにその「強さ」を高めている。
インターネット時代になってわたし自身、日本の新聞メディアばかりでなく、
海外のメディアに接することができるようになったことが、
一番変化したことだと思っています。
なかでもこの「Wall Street Journal」は、日刊の経済ニュースメディアながら、
その記事の分析力には舌を巻く部分がある。考えてみれば政治家のああだこうだが、
世の中の動きを正しく反映しているとはならないのは自明。
むしろ、命の次に大切なお金、経済の分析こそが真実に肉薄する。
そういう意味で世界がどの方向に向かっていくかについて
冷徹なお金の動向から見ることがやはり正鵠を穿っている。
これまで、チョコチョコとヘッドラインなどを読んでいました。
一時期はなぜか、回避方法があって無料でWEB閲覧できていた。
たぶん宣伝の意味で日本法人が行っていたのだと思いますが、
最近、日本のトップが交代したようで、さすがに無料閲覧はキャンセルされていた。
「どうしようかなぁ、う〜む」と思っていましたが、
先日ついにWEB版を購入購読することにいたしました。
当面3カ月間100円で、その後は月額3,000円弱という金額。
まぁ日本の新聞メディアと比べれば、それでも1,000円くらいは安い。
でも、買いたいと思えるメディアに久しぶりに出会ったという次第。
インターネット時代になってわたしが一番最初にやめたのが新聞購入。
特定の新聞にばかり接しているとやはり情報力として問題がある。
北海道にいると、地元新聞か朝日・読売・日経か、ということになる。
こういったメディアについてはほぼWEB版のヘッドラインで問題はない。
結局、WEBで情報摂取することになって
ユーザー側からすると多数のニュースメディアWEB閲覧で選択肢が広がった。
実際、わたしは北海道では購読できなかった産経を含めて
日経・朝日・読売などをWEBで幅広く読み続けています。
朝日新聞の最近の異常ぶりは、こういった現実のユーザー動向に対しての
「既成情報権力」としての「保守反動」的な動きに見えて仕方がない。
最近の若者意識では、保守という概念が大きく変わって
共産党がいちばんの「保守」であるという意見があるそうで、
いわゆる左右対立イデオロギー構造そのものに異議申し立てが高まっている。
政治は、基底としての経済動向への反応・対応であるという
きわめて当たり前の価値認識が大きく広がっているように思います。
「宰をふるう」という政治の原点を、メディアに先駆けてユーザーが正しく見始めている。
Posted on 8月 11th, 2018 by 三木 奎吾
Filed under: 日本社会・文化研究
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