先週はめまぐるしい政治的変化がありました。
鳩山さんは辞めたのですが、
その辞め方が、まことに「戦略的」な辞め方であって、
久しぶりに政治家らしい出処進退の形を目にした思いがしました。
人間、「なる」ときは勢いとか、
いろいろな条件が揃って「なる」ものでしょうが、
辞めるときと言うのは、まさに自分で決断する以外にはなく、
タイミングを計りに計って、矢を撃つように一挙にすべきなのですね。
まことに、自死をもってなにごとかをなそうとするその決意に
尋常ならざる政治的素質を見た気がいたしました。
その鳩山さんの言葉の中で
「変えようとすると、変えたくないと考える圧力がすごい。」
という言葉がありました。
鳩山さんは、普天間の件が大きな政治的失点になり、
プラス、お金の問題も抱えて、
「世論」の圧力がかれに決断を迫ったと言うことでしょう。
わたしには「かれが変えようとしたこと」のほうを
もっと大きく論議されるべきだと思われます。
それの核心は、日米関係なのではないかと思います。
アメリカ側からの反応で、
興味深い反応があり、オバマ政権が鳩山政権を追い込みすぎたのではないか
という論調が出ている。
鳩山さんは、一生懸命に沖縄の現実を「すこしでも」
変えたいと思って努力してきたことが、
アメリカ側からの過剰な対応を引き出してしまった。
このような対米交渉を持ちだしたのは、戦後以降の日本の政権では
ありえなかった、という事実です。
アメリカ側からすれば、日本の政権というのは
基本的に自分たちが一度、征服した国家の政権であり、
それが自立的に、とくに安保の問題で、対米交渉を仕掛けてくる、
ということは許さないとする基本認識があるのではないか。
鳩山政権は、アジア重視への方向転換と合わせて、
それに果敢にチャレンジし、大きく挫折したのだと言えます。
この安保の問題での対米交渉というのは
アメリカの一方的イニシアティブしかあり得ない、とするのか、
いやそうではなく、今後の日本の政権が
繰り返し追求しなければならない問題なのか、
そこの認識を国民の側にしっかりと提起する必要がある。
たぶん、この交渉は、明治初年の「不平等条約」改定なみに
日本の難しい問題なのだと思います。
自民党や、保守系のメディアは、
本来、このような自立的独立的な動きに対して
党派性から言えば、
むしろそれを支援するような方向で対応すべきなのだと思います。
場合によっては、アメリカ側から日米安保が破棄される場合だってある
そのような認識を持って、日本の基本戦略を考える必要がある。
ただ、今日の状況で言えば、
あまりにも目先的な問題ばかりに世論誘導されるので、
(誰がそうしているのかは別として)
このような大きな問題整理が、行われにくい状況になっている。
どうもわたしには、こういう「アンタッチャブル」に触れた場合の
アメリカ側の対応策が、ここ数ヶ月間見せられてきたように思われる。
その日本社会ハンドリングについては、
「そうか、アメリカというのはこのように日本を支配しているのか」
っていうように、深く認識させられる部分がありました。
まぁ、具体的事実を検証する方法はわたしにはないので、
メディアや、ジャーナリストのみなさんの努力に期待したいのですが、
大状況としては、鳩山政権の「追い詰め方」は、
官からも、マスコミからも、すごいものがあった。
対米関係を悪化させずに、自立的な外交姿勢に転換する、
言葉で言えば、簡単なことですが、
それを今日実現するためには、長い時間を掛けて忍耐強く
やり続けていく必要がある。
第2の沖縄返還交渉、あるいはもっと根底的な問題解決なのですね。
こういう認識を日本の社会は、もっと明確に持たなければならない。
沖縄の問題を解決するためには、
相当長期にわたる、忍耐強い交渉力を日本が持たねばならない。
そういう自立的な国家戦略を、国民が認識できるのかどうか、
今回の件では、そういう本質問題が露出したと思っています。
そして、そのことに基本的には日本の世論も勘付きはじめている、
そんな思いがしてきています。
とりあえず、V字的に回復してきた支持率を
菅直人さんは、大いに活用して、政治運営して欲しいと期待します。
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Posted on 6月 7th, 2010 by replanmin
Filed under: 状況・政治への発言
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