先日まで青森県ー道南函館地域に出掛けていましたが、
函館では、わたしはご覧のような「赤松街道」が大好きです。
この街道は、本州との玄関口である函館から、開拓当初には
「奥地」とみられていた「札幌本府」方面に向かって開かれた
北海道開拓にとってまことに歴史的な道です。
そしてそこにはほぼ北限といわれる「赤松」並木が植栽され、
アカシアやポプラ並木道が作られた亜寒帯都市サッポロではない、
日本民族に歴史的に馴染みの深い景観がデザインされた。
それから1世紀半を経過して、
いまは、メイン道路としての役割は高速道路の無料提供区間に
道を譲っているので、あまり大きな通行量はないようです。
函館という地域にとって、この赤松街道は
こうした歴史性を踏まえて、非常に重要な「資産」だろうと思います。
また、北海道全域にとってもこのスポットをどう活かしていくのかは
大きな知恵が要求されるだろうと思っています。
気候的に日本「内地」とはまったく違う亜寒帯気候の北海道と
本州「内地」とを繋ぐシンボルとしての要素がある。
はじめて仙台を訪れたときに、
函館の街に似ている空気感を感じていたことがある。
北海道サッポロは本州「内地」とはまったく違う空気を持っていて
それは民族としてのグラデーションで明確な位置を占めている。
対して「中間」というような雰囲気が仙台や函館に感じられるのでしょうね。
こういった感覚はたぶん、奥地・北海道ネイティブの人間の感覚でしょう。
そういった「中間的グラデーション」の表徴として
この赤松街道には民族文化的機能を果たせる部分があると思う。
とくに最近は高速道路の降り口周辺、ちょうどTSUTAYAのあたりが、
新しい函館の中心街区として注目が集まっても来ている。
土地価格上昇でもそういった傾向が顕著になってきているとされる。
そうなってくると、西部地区・五稜郭周辺に続いて
この赤松街道地域を活かしていくことがテーマになるのではと、
そんなふうに「都市計画」的に注目している次第。
今回訪れたのは真夜中、午前4時頃だったので、
こんな「月と赤松街道」みたいな、日本民族的なカットを撮れた。
わたし自身は、こういう「和」な景観にも強いシンパシーをもつ。
この場所が強い磁場力を大いに発揮していって欲しいと
強く願っているものです。
Posted on 3月 27th, 2018 by 三木 奎吾
Filed under: 住宅マーケティング
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