このニュースを耳にしてから、たぶんみんな心にトゲが刺さっていた。
自分自身のこどものことも考え合わせて、
希望はないのかと、心配していただろうと思います。
北海道での出来事ということもあって、
日々の天候の状況にも一喜一憂しながら、地域全体が重く漂流していた。
徹底的な捜索態勢が撤収されたという前日のニュースを見ても
いっそうの危惧が、沈痛に深まって行っていた。
本当に良かったと心の底から思います。
一度、切れてしまったような親子の絆を考えれば、
男の子が無事に見つかったと言うことは、まさに神のご加護。
きっと親子とも傷を負っただろうに相違ない関係を再構築して、
災いを転じてよき経験になっていくようにと願わずにはいられません。
親子の情愛が、必ず絆を再生してくれることを信じます。
そして、男の子が多くの偶然に導かれて
自衛隊の施設、カマボコ状の建物で過ごしていた奇跡に思いが向きます。
公共としての自衛隊の公開映像写真もなく、
各社の報道写真しかいまのところないので、
著作権の関係でここでは使用できませんが、
インターネット上でその建物の写真を見ながら、
男児の命を救ってくれたこの建物に、深く興味を持ちました。
北海道地方はこの1週間ほど寒気が再来してきて、
峠では降雪もあったというような状況でした。
Tシャツ1枚という不明時の着衣では、外部では低体温になるのが自然。
いくつもの偶然が重なって、この建物に男児はめぐり会った。
たまたま、カギが掛かっていなかった入り口があったという。
いまはそういう奇遇に感謝しなければならない。
建物がどの程度の「自然温度差・温度環境」性能を持っていたものなのか、
知るすべもありませんが、ともかくも雨はしのげて
1週間程度の温熱的生存可能条件は満たしてくれていた。
食料備蓄までは無かったということだったけれど、
水は外部に水道水が確保できていたという。
そういう状況の中で、備え付けのマットレス2枚のなかにカラダを入れて
体力の消耗、低体温になる危険を回避できていたという。
巧まずして、サバイバルを実践できていたことは素晴らしい。
この男児の命を救ってくれた自衛隊哨舎と呼ばれる小屋建物に
「よくぞ」と感謝の声を掛けたくなった次第です。
Posted on 6月 4th, 2016 by 三木 奎吾
Filed under: 日本社会・文化研究
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