さて、一昨日の都内でのイベントに引き続いて
きのうは、八王子夢美術館での「戦後日本住宅伝説」見学の前に
都下、あきる野で住宅を見学させてもらいました。
ある都内の設計事務所が関与した住宅の現場見学会があったのです。
やっぱりこういうフィールドワークが、現場的なリアリティをもたらしてくれる。
一昨日たっぷり体感してきた「東京国際Bookフェア」については、
そのうちにご紹介したいと思いますが、
どうしてもビジネス的な興味での関心が強くなっていくのに対して、
本来のテーマ領域である住宅に関連してくると
いわば、体感とジャーナリズム的な部分が盛り上がって刺激的(笑)。
きのうのブログも、東京在住のみなさんに挑発になったようで、
大変多くのコメントが寄せられて、そういう意味でも刺激的。
首都圏での家づくり現場体験は、ちょっと4年ほど離れていたのですが、
すっかりジャーナリズム的戦闘モードが着火したかも知れません(笑)。
やむを得ざる理由で、現在は休刊しているのですが、
実は4〜5年前に、Replan関東というかたちで3号ほど出版して
自分の中には強くテーマ意識があるのです。
写真が、見させていただいた住宅であります。
外壁はガルバリウム鋼板張りで、室内は構造や床材など紀州の材を使い、
壁天井には紙クロスを張ったり、自然素材がたっぷりと使われた家。
居間には薪ストーブが鎮座しています。
よく薪ストーブについての木の燃焼のニオイへの「苦情」が寄せられることが
人口密集地では多いと聞きます。
そのあたり聞いてみると、やはりそういう個人主義の拡張エゴとも思えるものと
戦う部分はあるのだそうです。極端に言うと
燃焼させる前から、役所に苦情を申し入れられたりするケースもあるそう。
札幌のわが家の隣家は、薪ストーブを楽しまれていますが、
その燃焼の匂いに、郷愁と羨望の念を持つことはあっても
苦情を言うという心理は、なかなか理解が困難であります・・・。
現場で聞き取った範囲では、敷地が35坪前後。
施工者から周辺地域の敷地状況を聞いたら、もう少し大きめ40坪前後で
この家は、やや狭めの敷地だと言うこと。周辺地域では
「大体4,000万円掛けられれば標準的」というのが実勢なんだとか。
これくらいのコスト感覚だと、札幌などともそう違いがない。
ただ、都心までの通勤時間距離は1時間半くらいでしょうか。
やっぱりサザエさん、これくらいの地域が、ふさわしい居住地ではないかと
そういえば、クレヨンしんちゃんは確か、埼玉県の都市居住。
時代によって住む場所も変化していかねばならない、庶民の姿を移す営為も大変。
「凶暴になって来たゲリラ豪雨などから家を守ること」が
断熱などよりも、優先度が高いというように語っていました。
ごく常識的な住宅建築で手頃感があり、まことにリアルな感覚を持てた次第。
外観はごく一部の表現に留めました、ご理解ください。
Posted on 7月 5th, 2015 by 三木 奎吾
Filed under: 住宅取材&ウラ話
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