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良くデザインした住宅の「流通」

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住宅をプランニングすることって、
第1には、「どう暮らしたいか」「どう生きていきたいか」
ということをかたちにしていく営為であることがコトの本質。
もちろん、家を建てるときに常にそこまで考える必要があるわけではなく、
第2には「必要に応じて」取捨選択するという方法も取られていい。
大きく分ければ、前者のような「建て方」と
後者のような「選び方」のふたつが、分かれ道になるのだろう。
住宅の「建て方」を考えていくほうが、
わたしどものような「住宅雑誌」としては、より本然の興味分野に近い。
しかし、一方で「選び方」にも、建て方を理解するという
そういった営為があってもいいのではないかと思う。
しかし、現状の「選び方」と「流通市場」には、そのような視点はほぼ
皆無と言っていいのではないだろうか、と思っている。

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きのう、知人の建築家・赤坂真一郎さんのFacebookを見ていたら、
かれに頼んで建てた住宅で、Replan誌でも取材で取り上げた
印象的な住宅が、施主さんのやむを得ざる理由で手放されるという
情報が流されていた。
なぜか、すごい興味を感じてすぐにシェアして
情報の拡散に協力したのだけれど、
不動産流通市場に、こういった価値感をどう伝えていくのか、
そんなことに強い興味を持っているのだと自分で感じた次第であります。
「建て方」をじっくり考えて作った家とはいえ、
モノとしての価値が「現状有姿」だけで流通市場で、
基本的な価格が定まっていくこと自体は仕方ないけれど、
そこに「付加価値」としての、人間営為の価値をどう評価すべきなのか、
けっこう、面白いテーマだと思ったのであります。
オークションではないけれど、不動産のサザビーのようなものがあれば、
こうした価値感も伝えていくことが可能なのではないか。
そうした価値感を世に存在させていくためには
どういった知恵と工夫が発動されなければならないか。
人口規模から見て、家族数をはるかに超える住宅資産が
日本社会では形成されているのに、
こういう「不動産ビジネス」が、まだ考えられていないのではないかと
そんな着想に駆られた次第であります。
ではどう「評価尺度」を作ればいいのだ、という論議になると思いますが、
ちょっと考え始めてみたいな、と思っている次第です。
ご意見を聞かせていただけると幸いです。

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