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建築家と政官業の論理

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きょうの日経メディア・ケンプラッツを見ていたら、
「カプセルホテル」というビジネスを生み出したのは
建築家・黒川紀章である、という記事を見ました。
たぶん、こういうビジネスの部分って、
双方の思惑や、契約関係などを含めて情報公開されることはあまりないのでしょうが、
建築家と、企業論理とのコラボレーションを理解させてくれる。
先日セミナーで聞かせてもらった、
東大大学院の建築学教授の肩書きを持つ難波和彦さんの講演でも、
氏の「箱の家」シリーズが、
無印良品の家として販売されて行っている様子も聞けました。
建築家、というものの役割の大きな部分で、
こういうプロトタイプを示す、という役割が存在すると思います。
大学の先生らしく、基本的な住宅建築の4要素をまず、示して
その論理展開に沿って、自らの作品を紹介する、という
大変興味深く、しかもわかりやすいセミナーだったと思います。
東大の先生のセミナーをこの日はもう一つ聞けたのですが、
北海道のような遠隔地から来ると、
企業社会、官僚社会などの中枢部と、建築界の接点が見えにくい部分なのですが、
いろいろと示唆に富んでいて、
明示的なものばかりではなく、消息のような部分でも
よく伝わり、わかりやすく見えてくるものがありました。
アカデミズムと、建築行政の関わり合いの実態って、
次々と語られるさまざまな事例紹介から、ありありと実感できます。
アルミ工業界が実験的な取り組みとして
アルミ建材だけで作る住宅というテーマを提示し、
そのプロセスの内容をつまびらかに明かしていただいた内容では、
「そうか、こういうプロセスで進んでいくものなのか」
というように理解できた次第です。
東大工学部建築学科、という存在が政官業のトライアングルのなかで占めている位置が
示唆的に、あるいは明瞭な形で教えていただけた。
まぁ、セミナーの内容自体は別の機会にまとめたいのですが、
蓄熱素材としては「水」が最高の蓄熱素材である、
というくだりがあり、大いに目を見開かせられた次第です。
そのうえ、その水を建物にしまい込んでいくのに
NASAの部品供給企業からの協力を得て
素材を開発したのだそうです。
要するに建物に「湯たんぽ」を抱っこさせるような考え方なんですね。
こういう考え方が、現実的なのかどうかは別として、
東大工学部的には、こういうような考え方もするのだなぁと
そういう部分では、奥行きを感じさせられた次第です。
北のくらしデザインセンター
NPO住宅クレーム110番|イザというときに役立つ 住まいのQ&A
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