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悪路王首像

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仙台市内の「地底の森ミュージアム」で
「陸奥国大戦争時代」という企画展が開催されていました。
こういうのには弱いので、行って参りました。
っていうか、そもそも「地底の森ミュージアム」という名前も聞いてはいたけれど
どうのも、想像力が持てず、どんな施設なのかと不思議でした。
展示は常設の「地底の森ミュージアム」を見終わった先に
特別展示企画展が展示されておりました。
写真は、悪路王とされる人物の木像。
茨城県の鹿島神社に収蔵されていたものだそうで、
縁起などを総合すると、坂上田村麻呂が降伏させた「アレルイ」の像のようです。
かれは降伏したあと、京都に連れて行かれて
処刑されるという、無惨な扱いを受けたのですが、
そうした経緯を感じさせるように、憤怒の表情豊かに造形されていますね。
線数百年の時を超えて、なおその怒りが訴えかけてくるようです。
奈良東大寺の金剛力士像などの表現を見れば、
十分にリアリズム表現ができる時代だったでしょうから、
この木像は、アレルイの人となり、あるいは心情というものを模していると思われます。
ヤマト朝廷の野蛮さを告発する、稀有な表現だと感じます。
悪路王と、正面切ってここまでの名付けられ方をしている例はあまりない。
正直、このポスターが強烈だったので
思わず「見ておかなければ」と思ったのですが、
実際の展示は考古的なものの展示が主なので
こういうわかりやすさはあまり感じられませんでした。
大戦争、ということばのメッセージの単純さに比較して
展示自体はやや線の細さを感じさせるような資料が多かったです。
その点はやや残念な気持ちが残ったのが本音ですね。
もっと丹念に見れば、また別の見方もあったかも知れませんが
企画の立て方とか、すごく良かった割には展示自体はやや力不足の印象。
またの企画を期待したいと思います。
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