北海道の住宅政策は、国全体の中で特異的に進化しています。
積雪寒冷という人間居住条件の過酷さに、地域全体の問題としてそれをとらえ、
克服するという、いわば地域住宅運動のようなものが
絶対に必要であり、その努力の積み重ねの上に立って
最先端の課題に地域総体として立ち向かってきた。
北海道R住宅という、住宅リフォームについての性能基準、技術仕様までが、
地域として確定し、その事業が地域に根付いているなど、
このような地域住宅運動の成果といって、過言ではない。
さて、そんな北海道ですが、
人口減少社会の到来は顕著であり、
趨勢としては、21世紀半ばには、人口は現在の560万人から400万人まで減少する、
というアナウンスがされている。
他の地域とは格段にインフラにお金がかかるので、
このままの状況が続いていくと、
公共的な投資は減少せざるを得ず、
その分、人口を支える経済的基盤が縮小するので
社会的な要因から人口規模は加速度的な減少が予測されている。
そうならないようにするには、どうすべきか。
それぞれの直面している局面で各人が努力を重ねるしかないのでしょうが、
その大きなひとつの領域が住宅であることは論を待たない。
北海道が魅力的な地域として生き延びて行くには
居住環境の高度化、住宅性能のさらなるステップアップは欠かせない。
自然環境のすばらしさを体感するためにも、
室内の温度環境のバリアフリー、ユニバーサルデザイン化が不可欠。
そして北海道での暮らしがよりすばらしいものになるように
総体としての居住環境の質的向上が必要だと思います。
家づくりと、街づくりに計画性が貫徹するような
「地域戦略」の貫徹が求められると思います。
ふ〜〜〜む、さて・・・。
<写真は、地域戦略のお手本、神戸の異人館>
Posted on 1月 9th, 2014 by 三木 奎吾
Filed under: 住宅取材&ウラ話
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