一昨日、編集スタッフのいる1階から時ならぬ悲鳴。
助けを求めていたので、行ってみると
床から壁面にかけて、羽根アリが発生しておりました。
当社のお隣には広いお庭があるので、春先この時期には
アリさんたち、コロニーの分裂期を迎え、
どうも隣接する建物めがけてやってくることが多い。
あんまりパニックにならず、冷静に対処するほうがいい。
なんですが、やはり虫は嫌いな人が多いので、どうしても悲鳴は上がる(笑)。
なんですが、ことしは初めて見る「羽根アリ」ということで、
掃除機などで掃除すると同時に、数匹を捕獲して業者さんに見てもらうことにしました。
スタッフがインターネットで調べてみるとどうもヤマトシロアリなんですね。
「え、北海道にもいるのかなぁ?」
ということだったのですが、
わたしも調べてみたら、どうも間違いないようでした。
で、建物外周を調べてみましたが、特段の蟻道などの侵入痕跡は見られない。
一応、防蟻材は問題部位の外周付近に散布しましたが、
専門の業者さん、青山プリサーブさんに連絡して、
きのう朝、診断に来ていただきました。
「ええ、ヤマトシロアリに間違いありませんね」ということ。
「厚別区では余り見かけませんが、それ以外の札幌市内全域にいます」
なんだそうであります。
ふ〜〜〜む、ついに北海道でもシロアリ対処が不可欠になるのか、であります。
ただし、わが社社屋は木構造は表しで、その点検からは
構造材の腐朽などは、もちろん見られない。
しかし、どこかにはそうした問題箇所があって、そこの木材腐朽の匂いや
雨水からの浸透水分から、かれらシロアリさんは
感覚して探知し、「エサ場」として開拓しようとしたに違いない。
さてそれはどこか、ということになります。
で、建物外周を青山さんと詳細に探索。
やはり、お隣の庭の木製の塀が、倒壊している根元部分の木材、
きわめてもろくなっているそれを手で砕いてみると
案の定、シロアリが発見できました。
かれらの生態は、地中深くに大きなコロニーが形成されていて、
そこからいくつもの「エサ場」を求めて地表部に現れるのだそうです。
で、わが社屋の外周部を点検してみましたが、
やや気になったのが、西南側隅角部分の外張り断熱した、
断熱材を抑えるための胴縁の木材であります。
外壁側からドンドンと叩いてみると、木の粉のようなものが飛散落下する。
どうもその材料がもろくなっているように感じられる。
とりあえず、本体木構造内部には結露などの問題はないので、
今回事件は、アリさんのコロニーの分裂による一時的な侵入で、
あまり被害の拡大は考えにくいと思われるのですが、
対処法としては、シロアリさんたちにエサを与えて食いつかせて
そこにコロニー撃滅用の薬剤エサを投与するための
「ステーション」を建物外就3mごとに設置する作戦を検討することにしました。
新住協の全国大会でも基本対策とされていたものです。
なんですが、やはり建物の点検もこの際に行おうということにしました。
考えられるのは通気層を伝って屋根からの雨水がジワジワとした
水道を作っていて、それが胴縁木材に滞留している可能性があるのですね。
その結果、胴縁木材が腐朽している可能性がある。
アリは、湿潤し腐朽した木が大好物なんですね。
そうした点検のために、外壁を一部開けてみて壁体内をチェックしようと思います。
また、同時に木製窓の塗り替えも行う必要もあるので、
まぁいっぺんに、これらの点検作業を行おうということになりました。
そういう意味ではアリさんたちに、お知らせいただいたような次第ですが、
建物のメンテナンス、しっかり対処しなければなりませんね。
今後、進展に合わせてご報告していきたいと思います。
それにしても、北海道にもいるんですね〜〜〜。
みなさんもぜひ、ご注意ください。
Posted on 6月 1st, 2013 by 三木 奎吾
Filed under: 住宅性能・設備
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