本日は「換気」について、であります。
Replan次号でも、南雄三さんに書いてもらっているので
ぜひお読みください。
ちょっと難解だ、という声が聞こえているのですが、
一般向けの住宅雑誌でも、住宅性能の最新情報は、
そう遠慮なく掲載すべきではないかと思っています。
デザイン的なものはわかりやすく、また、伝える立場でも表現手法に工夫を凝らすのですが
そういう意味では、遠慮なく最新の写真表現で伝えられる。
そう考えていけば、
やはり住宅性能に直結するテーマは、
それが実装された住宅に住まうことになる以上、
ある程度は正確な情報をユーザーにお知らせした方が
いいのではないかと思っているのです。
まぁ、飛ばして読んでおいて、
あとで、気付いたときにじっくり読んでみたら、
Replanって、油断ならないくらい読み応えがある、と
深みを持って読んでくれるのではないかと勝手に妄想もしているのですね(笑)。
で、換気であります。
これはなかなか、結論の出にくいテーマだなぁと思っているのですが
そういう北海道の先端的な取り組みでの事例で、
なんと、北海道で独自に発達しているパッシブ換気と、
最新の熱交換換気の両方を設置して、
年によって換気手法を変えて実験しようとしている住宅があったのです。
手前側が熱交換換気で、奥がパッシブ換気の外気取り入れ口です。
どちらもいったん床下空間に取り入れられるまではいっしょ。
あ、パッシブ換気というのは
ほかの地域の方には聞き慣れない装置かも知れませんね。
これは、冬場の外気と室内の「温度差」を有効に活用した換気手法です。
機械による換気ではなく、
あたたかい空気は上昇する、というごくシンプルな原理に基づいています。
取り入れた新鮮外気を、床下で加温し
室内にその暖気を暖房として取り入れて室内を加温し、
汚れた空気を建物の頂部、高い位置から廃棄させるという原理です。
このシステムの、自然さが受けていて、
なんとか機械に頼らない換気暖房を実現したいと、実践に取り組んでいる方が多い。
ぜひ応援したいのですが、
そう簡単には結果が明確には出ておりません。
いろいろな取り組みが展開されて、
多くの人たちが納得できる結論に至ることを期待したいと思います。
Posted on 5月 27th, 2013 by 三木 奎吾
Filed under: 住宅性能・設備
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