きのう、紹介した古民家に飾られていた凧です。
こういう凧の絵柄って、どういう作り手、書き手の手になるものなんでしょうか?
いつも興味深く考えさせられています。
棟方志功さんっていう画家は、津軽のねぶた絵師をやっていたそうですが、
こうした凧の絵師というのも、想像すれば同様だったろうと思います。
極彩色で、わかりやすい題材に取材して描き上げるものなのでしょう。
で、買う側の「わかりやすさ」や嗜好が反映されるのだろうと思います。
ただ、そう考えてもやはりわからないところがある。
わたしも好きで、こういうのを1枚家に飾っているのですが、
どこで買ったか、はもう覚えていないのですが、
絵柄が、畠山重忠となんとか、という源平盛衰記に取材したような武者絵なんですよ。
現代でいまなお、こういう時代の絵柄を題材に選ぶという感覚がよくわからない。
いまどき、畠山重忠なんて、99%の人間は知らないと思うのです。
ほとんど、買う側の人間も理解できてはいないだろうと思うのです。
それでも描き手がこういう絵柄を選ぶというのは、
日本人の「勇壮感」とでも呼べる感覚が、武者の筆絵という
定型パターンで、凝り固まっていることを表しているのでしょうか、ね。
それとも、絵師の世界は一子相伝のようになっていて、
絵柄についても、一切進化しないような伝統保守の世界になっているのか。
まぁ、しかし、こういう凧の絵柄に似合うとすれば、
これ以外には、格闘技やスポーツの題材くらいしか思い浮かばない。
それはそれで、知的所有権の問題が出てくるだろうから、
そう、ことは単純ではない。
それ以外の事柄を取り上げようとしても、いろいろ壁は多そうだ。
そんな事情もあって、いわば絵柄の進化のストップがあるのでしょうか?
もっと想像すれば、若い後継者がこの業界に存在しないのかも知れない。
と、考えれば、この先、こういう絵凧は希少価値が出て
高く売買されるかも知れない、なんて想像も浮かぶ(笑)。
日本ブームが空前という海外から、ジャパニーズインテリアとして
こういうものに脚光が浴びるようになるかも知れません。
なんといっても、和室の欄間飾りとして、
このように飾り付けられているインテリアの統一感は得がたい。
わが家では、ブロックの壁面を飾るものとして飾っていますが、
この独特のキッチュさは、やっぱりニンマリとしてくる日本的感覚。
味のある筆書きの力強さ、素朴さ、極彩色の躍動感などなど、
お正月のような賑わいの原風景的なものを感じます。
というような妄想を抱かせられた和のインテリアでした。
Posted on 11月 4th, 2007 by replanmin
Filed under: 古民家シリーズ
初めまして 私は凧を作ってます 写真に載ってるような
絵や青森のねぶた絵を書いています 子供の前では
アニメの絵を書いたりしています 確かに凧絵は昔の武将や 鬼 干支 などが多く書かれていますね、ご当地などの昔話などを書いたりしています、伝統の凧を多く作っています 私も長野の山奥に住んで
います,古民家出わ有りません 今後共宜しく
コメントありがとうございます。
凧絵の作家さんから返事が来るとは思いませんでした。
すてきな題材だなぁと、いつも思いつつ眺めていて、ついこんなブログを書いてしまった次第です。
これからも伝統の絵、生み出していってください。